奥村ゼミ海外進出!?インドネシアにて津波避難に関するインタビュー調査を実施

執筆者:山科華菜(5期生)

卒業生(奥村ゼミ5期生)の山科です。

大変遅くなりましたが、奥村ゼミ在学中に3週間ほどインドネシアに滞在させて頂いた経験をシェアさせて頂きます!本ブログは「ジョグジャカルタでのインタビュー調査」と「バンドン滞在編」の2編構成となっており、本編は「ジョグジャカルタでのインタビュー調査」について紹介させて頂きます!


2022年11月2日から5日にかけて、インドネシアにてバンドン工科大学(ITB)と共に津波避難に関するインタビュー調査を実施しました。調査場所はインドネシアのジャワ島にあるジョグジャカルタ南部に位置するパラントゥリティス(写真1)です。

写真1 調査場所

今回、調査に応じてくれたのは村人5名で、村の慣習や地震発生時の避難行動などについてお話を伺いました。たくさん興味深いお話が聞けたのですが、それらのうち、特に興味深かった話を2つ紹介させて頂きます!

まず1つ目は、村の慣習についてです。
私たちが調査を行った村では、自主防災組織(のようなもの)が存在し、5名のボランティアが毎晩交代制で村に危険がないか監視を行っており、緊急時にはKentongan(写真3,動画1)という伝統的な楽器のようなものを叩き、音を出すことで危険を村人に知らせるそうです。危険度に応じて叩く強さやリズムを変えることで様々な場面に対応できるように工夫されています。高度なシステムに頼りすぎない防災の仕組みは停電時などにも有効です。とても興味深い取り組みだと思いました!

2つ目は、インドネシアの皆さんは地震発生後「すぐに屋外へ駆け出る」ということです。
「強い揺れを感じた場合にどうするか?」という質問に対して、すべての回答者が「身動きが取れる場合は、直ぐに屋外へ駆け出る」という回答でした。これは建物の耐震性の低さが影響していると考えられます。

日本では大きな揺れを感じた後であっても屋内でテレビやラジオなどから情報を得ようとする方も多く、日本とインドネシアでは揺れを感じた後の行動に大きな差があることが分かりました!

私の卒業研究のなかで、インドネシア人は日本人より「避難者の目撃」を津波避難トリガー(きっかけ)とする人の割合が高いことが明らかになったのですが、その原因を探るヒントとして,現地調査で分かった揺れを感じたあとの行動の特徴に注目しています!

参考:Gadjah Mada University(インドネシア)を訪問しました

写真2 インタビューの様子
写真3 Kentongan
動画1 Kentongan
【おまけ】調査の合間には現地の食事を楽しみました!どれも美味しかったです!