2025年2月21日[銅系導電ペースト] ACS Appl. Electron. Mater.誌(アメリカ化学会)に論文アクセプト

R. Ishikawa, Y. Kawata*, H, Kawasaki*
In Situ Rheoimpedance and Thermogravimetry-Differential Thermal Analysis of Copper-based Conductive Inks for High-Oxidation-Resistant Performance
ACS Appl. Electron. Mater., accepted (2025).

    本研究では、Cu–Ni混合インクの焼結挙動と耐酸化性を、レオインピーダンスおよびTG-DTAを用いて解析しました。Niを添加することで、Cu単独インクに比べて高温環境下での耐酸化性が大幅に向上し、空気中でも低い抵抗率を維持できることを示しました。レオインピーダンス測定により、NiがCu粒子の架橋を促進し、強固な導電ネットワークを形成することをリアルタイムで確認し、さらにTG-DTAとの組み合わせにより、焼結プロセスの最適化に必要な溶媒蒸発や前駆体分解といった熱的イベントを特定しました。これらの手法は、Cu系導電膜の信頼性向上に加え、高温焼結を必要とする電子材料インクの改良にも貢献する可能性があります。

    本研究は、TAインスツルメントジャパン株式会社 アプリケーション課 川田 友紀 様との共同研究です。