こんにちは!奥村ゼミ4回生の佐々木大毅です。
2026年11月1日(日)・2日(月)の2日間、関西大学千里山キャンパスで開催された統一学園祭にて、奥村ゼミは「あったかそうめん」の模擬店を出店しました。
奥村ゼミでは、淡路島の特産品であるそうめんを通じて、災害時の食の支援や防災について考える「そうめん防災」に取り組んでいます。学園祭でのそうめんの提供も恒例となっていますが、今年は新たな挑戦として、電気自動車を活用したそうめんの調理にも取り組みました!

2日間で636食を販売!
今回の統一学園祭では、2日間で合計636食の「あったかそうめん」を販売しました!
1日目は天候にも恵まれ、多くのお客様にお越しいただきました。2日目はあいにくの雨でしたが、それでもたくさんの方にそうめんを食べていただくことができました。11月の少し肌寒い時期ということもあり、温かいそうめんは好評でした。
お客様からは「コシがあって美味しい!」「出汁も美味しい!」といった嬉しい声をいただき、中には再び買いに来てくださる方もいらっしゃいました。また、「そうめんの模擬店って珍しいね!」と興味を持ってくださる方も多く、学園祭ならではの賑やかな雰囲気の中で販売することができました。

今年の新たな挑戦!電気自動車でそうめんを調理
今回の学園祭では、ダイハツ工業様にご協力いただき、電気自動車「e-アトレー」からIH調理器に給電して、そうめんを茹でました。
今回の挑戦は、8月のオープンキャンパスでダイハツ工業様とご一緒した企画から続くものです。以前から「学園祭でも電気自動車を活用できたら面白そうですね」と話しており、今回、そのアイデアを実現することができました。
当日は特別にキャンパス内に車両を設置させていただき、IH調理器1台とカセットコンロ2台を使って調理しました。このうちIH調理器には、電気自動車から電力を供給しました。
今回使用した電気自動車から取り出せる電力は最大1500W。約1200WのIH調理器を接続し、2日間とも約6時間の営業時間中に活用しました。
実際に使ってみて驚いたのは、思っていた以上に電池が長持ちしたことです。
電気自動車から供給した電力量は、1日あたり約7kWh。これは車載電池容量の約20%に相当します。約6時間にわたって調理に活用しても、消費した電力量は想像していたよりも少ないものでした。
一方で、電池が長持ちするからといって、何でもできるわけではありません。一度に取り出せる電力は最大1500Wのため、今回のように約1200WのIH調理器を使うと、ほかの電気製品を同時に使う余裕はあまりありません。多くの人に食事を提供する炊き出しでは、給電能力に限界があることも実感しました。
また、雨天時には電気機器が濡れないよう注意する必要があり、車両の設置場所や延長コードの取り回しにも工夫が必要でした。
調理以外にも使い道があるのでは?
学園祭終了後、ゼミ生同士で電気自動車の活用について振り返りました。その中で出てきたのが、「電気自動車の電力は、必ずしも調理そのものに使う必要はないのでは?」という意見です。
例えば、夏場の炊き出しで食材を保冷するための冷蔵庫や、調理担当者の暑さ対策となる扇風機、夜間の照明などに活用することも考えられます。電気自動車を炊き出しの主電源として使うだけでなく、炊き出し活動を支える補助的な電源として活用することにも可能性がありそうです。
今回の学園祭は、電気自動車の便利さだけでなく、その限界や新たな活用方法について考える機会にもなりました。




「電気自動車でそうめんを作っています!」
今回、私が特に楽しかったのは、お客様に電気自動車やそうめん防災の取り組みについて説明している時間です。
実は、普通に「そうめんを販売しています!よかったら食べていってください!」と声をかけても、なかなか足を止めてもらえませんでした。ところが、「電気自動車でそうめんを作っています!」と声をかけると、反応が変わります。
「え?電気自動車?」
「どうやってそうめんを作っているんですか?」
このように、興味を持って質問してくださる方が想像以上に多かったのです。そこから、電気自動車の給電機能や災害時の活用方法、さらには奥村ゼミが取り組んでいる「そうめん防災」の話へと自然につなげることができました。
これまで、防災にあまり関心がない方に、そうめん防災について知ってもらうことの難しさを感じることがありました。しかし、今回は少し違いました。
防災そのものを入口にするのではなく、電気自動車への興味をきっかけに、防災への関心につなげることができたのです。
防災というと、どこか堅苦しく、面倒なものという印象を持たれがちです。もちろん、災害への備えには真剣に向き合う必要があります。でも、身近なものや、ちょっとワクワクするようなことが防災につながっていると知れば、もっと気軽に関心を持ってもらえるのではないでしょうか。
今回、電気自動車がそのきっかけになったことは、私にとって嬉しい発見でした。
また、今回の出店にあたっては、より多くのお客様に「そうめん防災」について知っていただけるよう、専用のホームページも作成しました。制作を担当したのは、4回生の星野さんです。力作なので、ぜひご覧ください! ▶︎こちら


営業終了後に始まった、1時間の作戦会議
今回の学園祭で、もう一つ強く印象に残っていることがあります。それは、1日目の営業が終わった後のことです。
営業を終えて、みんな疲れているはずなのに、「どうすれば明日はもっとスムーズに運営できるだろう」「お客様にもっと楽しんでもらうにはどうすればいいだろう」と、自然と話し合いが始まりました。調理台の配置や待機列の配置、役割分担など、さまざまな改善案が出てきました。
特に工夫したのは、待機列の配置です。1日目は、そうめんを待つお客様が手持ち無沙汰になっている一方、せっかく設置した電気自動車の前には、なかなか人が集まらないという課題がありました。
そこで、2日目は待機列を電気自動車の方向に伸ばし、待っている間にそうめん防災や電気自動車について説明することにしました。実際に車両に触れていただく機会も設けました。また、それまでキャンパス内を歩いて宣伝していたメンバーを列の整理に回すなど、役割分担も見直しました。
こうした改善策を考えているうちに、気がつけば1時間ほど経っていました。
正直、私一人であれば「今日はなんとなくうまくいったし、これでいいかな」と終わらせていたかもしれません。でも、ゼミのみんなと一緒だったからこそ、「どうすればもっと良くなるだろう」「こうしたらもっと面白いんじゃないか」と、真剣に、そして楽しく考えることができました。
お互いに意見を出し合い、相手の意見も尊重する。やっていることは真面目なのに、堅苦しくない。私自身、みんなと一緒に考えるうちに、次の日の運営が楽しみになっていました。話し合いを通じて、試してみたいことがたくさんできたからです。
実際にやってみて、感じたことを言葉にして、また改善する。何かをやって終わりにするのではなく、もっと良くするために考える。
その過程自体がこんなにも楽しいのだと、今回の活動を通じて気づくことができました。


今回の活動を通して
今回、私は模擬店の代表として企画や運営に携わりました。もちろん、楽しいことばかりではなく、大変なことや、自分の判断力に課題を感じる場面もありました。それでも、自分から取り組み、責任を持ってやり遂げたからこそ、多くのことを学べたと感じています。
そして、今回の取り組みを通じて、防災の伝え方にもまだまだ工夫の余地があると感じました。これまで、そうめん防災の取り組みは、防災に関心のある方に伝える機会が多かったように思います。一方、今回の統一学園祭では、普段あまり防災に関心を持っていない方々とも、電気自動車をきっかけに会話が生まれました。
防災を知ってもらうための入口は、一つではありません。
これからも、もっと多くの人がワクワクするような入口を考えていければ、防災に触れてもらえる機会もさらに広がっていくのではないかと思います。
電気自動車を活用した取り組みは、まだ始まったばかりです。今回見つかった課題や新しいアイデアを、ぜひ後輩たちにも引き継ぎ、さらに面白いものへと発展させてもらえたら嬉しいです。
最後になりましたが、電気自動車の搬入・設置などにご協力いただいたダイハツ工業株式会社様、昨年に引き続きそうめんをご提供いただいた柏木製麺所様、そして企画の実現を支えてくださった奥村先生、模擬店を一緒に運営してくれたゼミ生の皆さんに、心より感謝申し上げます。
ありがとうございました!