【活動報告】オープンキャンパスでダイハツ工業様とコラボ!―防災が変えるクルマの未来―

こんにちは!奥村ゼミ4回生の佐々木大毅です。

8月22日(土)、関西大学高槻ミューズキャンパスで開催されたオープンキャンパスで、奥村ゼミは高校生向けの企画を実施しました。私は今回、企画内容を考えるリーダーを任せていただき、3回生3人と一緒に準備を進めてきました。

今回のテーマは、「防災が変えるクルマの未来」です。奥村先生を通じてご縁のあるダイハツ工業様にもご協力いただき、電気自動車を活用した企画に挑戦しました。

ゼミ室紹介&災害時にクルマが果たした役割

企画の一環で、高校生の皆さんに私たちのゼミ室に来てもらいました。まずは普段のゼミ活動や研究の様子を簡単に紹介し、その後、令和6年能登半島地震でクルマが果たした役割について、私の研究で分かってきたことをお話ししました。

研究紹介では、3回生にインタビュアー役をお願いしました。「高校生に近い目線から質問してほしい」と伝え、3回生からの質問に答える形で進めました。高校生にも聞きやすく、内容を理解してもらいやすい紹介になったと思います。最後には奥村先生からもお話しいただきました。

ゼミ室で、令和6年能登半島地震におけるクルマの役割について紹介

ダイハツ工業様とのコラボ企画

ゼミ室では、令和6年能登半島地震でクルマが果たした役割について紹介しました。次はゼミ室を飛び出して、高校生の皆さんと「これからのクルマ」について考えました。ダイハツ工業様のご厚意で、電気自動車「e-ハイゼットカーゴ」をキャンパスまで持ってきていただき、実車を使って「防災が変えるクルマの未来」を考える2つの企画を実施しました。

① 1500Wパズルゲーム

電気自動車「e-ハイゼットカーゴ」から取り出せる電力は最大1500W。そこで、「停電下で避難生活を送るとき、このクルマが使えるなら、どんな家電を使いたいか」を考えるスマホゲームに挑戦してもらいました。このゲームは、3回生の船木さんの力作です!

ゲームでは、候補となる家電の中から、避難生活で自分が使いたいものを選んでもらいます。ただし、家電ごとの消費電力はあえて表示していません。選んだ理由も記入してもらい、すべて入力すると、選んだ家電の総消費電力が表示されます。1500Wを大きく超える人もいれば、200W程度に収まる人もいて、選び方はさまざまでした。

1500Wと聞いても、実際にどれくらいの家電が使えるのかは、なかなかイメージしにくいものです。ゲームを通して、限られた電力の中で何を使いたいか、何を優先するかを考えてもらうことができました。停電時の電気の使い方を考える企画になったと思います。

こちらが実際に使ったゲームです。ぜひ体験してみてください!
https://kofunako25-alt.github.io/1500W-/

「1500Wパズルゲーム」の遊び方を高校生の皆さんに説明する3回生の船木さん

未来のクルマ開発推進会議

もう一つは、「未来のクルマ開発推進会議」です。高校生には“ダイハツの社員”になりきってもらい、防災の視点から新しいクルマのアイデアを考えてもらいました。私や奥村先生も、それぞれ担当課長、部長になりきりました(笑)。

テーマは、「クルマを使って災害関連死をどう防ぐか」です。奥村ゼミの研究成果の一つである「災害関連死に至るフロー図」を活用し、そこに含まれるさまざまな要因を参加者一人ひとりに割り振りました。それぞれの課題をクルマでどう解決できるかを考え、出てきたアイデアをみんなでブラッシュアップしていきました。

例えば、「車内で着替えられれば、避難生活でのプライバシーを守れるのでは」というアイデアが出ました。そこで実際に車内に入り、着替える場面を試してみると、「思ったより外から見える」という新たな課題が見つかりました。そこから、「では、どうすれば外から見えないようにできるか」と、さらに議論が広がっていきました。

頭の中で考えるだけでは気づかなかったことも、実車を使って試してみることで見えてきます。アイデアを出して終わるのではなく、実際に試し、課題を見つけ、さらに考える。そんなプロセスを高校生の皆さんと一緒に体験できた企画になりました。

実車を囲んで「未来のクルマ」について考える開発推進会議。高校生だけでなく、保護者の皆さんにも一緒に参加していただきました。
車内の居住性を確認。足を伸ばせるか、ぐっすり眠れるか。

ダイハツ工業様のご協力

今回の企画には、奥村先生を通じてご縁のあるダイハツ工業様にも大きくご協力いただきました。「オープンキャンパスで何か面白いことができないか」という話から、電気自動車「e-ハイゼットカーゴ」をキャンパスまで持ってきていただくことになりました。

当日は、e-ハイゼットカーゴの開発責任者である齋藤様と、関西大学出身の福原様にもお越しいただきました。開発の裏側や車両の詳しい仕様、防災という新たな分野に挑戦する思いなど、私たちゼミ生もさまざまなお話を伺うことができました。

開発推進会議では、齋藤様のご厚意で、私が「一日課長」、奥村先生が「一日部長」という肩書きまでいただきました(笑)。実際にクルマを開発している方々と一緒に、高校生のアイデアを聞きながら「未来のクルマ」を考えることができたのは、普段のゼミ活動ではなかなか得られない貴重な経験でした。防災の研究とクルマづくりがつながることで、新しいアイデアが生まれていく面白さも感じました。

オープンキャンパス当日、企画の準備を進めてくださるダイハツ工業の齋藤様と福原様

今回の活動を通しての気づき

今回のオープンキャンパスは、3回生の船木さん、野田さん、藤岡さんと、4回生の私・佐々木の4名が中心となって企画・運営しました。

実は、1500Wゲームは当初、紙を使って実施する予定でした。前日の最終打ち合わせで、私が「これ、スマホでできたらもっと面白いよね」と何気なく話したところ、船木さんが、そのアイデアを一晩でスマホゲームに生まれ変わらせてくれました。スマホであれば、屋外でも紙が風で飛ばされる心配がなく、参加者に紙に記入してもらう手間もなくなります。結果として、より気軽に参加してもらえる形になりました。

AIをうまく活用することで、すでにあるアイデアを短時間で形にしたり、より使いやすいものへ発展させたりできることも実感しました。もちろん、知識や技術を身につけることは大切です。それと同時に、「こんなことができたら面白い」と思ったことを、まず形にしてみる行動力の大切さも感じました。

船木さんだけでなく、野田さん、藤岡さんも、それぞれが自分の役割にとどまらず、積極的に動いてくれました。当日は、やりたいことを詰め込みすぎて昼食をとる時間もないほど忙しくなりましたが、時間を忘れるくらい充実した一日になりました。

もう一つ、印象に残っていることがあります。ゼミ室紹介の際、奥村先生が高校生に向けて、「ワクワクするものや楽しいことを人から与えてもらうだけではなく、自分から人に届けられる人になってほしい」と話されていました。

振り返ってみると、今回の私たちの取り組みは、まさにその言葉を体現するものだったのではないかと思います(自分で言うのも少し照れくさいですが)。これまでの私は、人から与えられたものに取り組むことが中心でした。しかし今回、来場した高校生にどうすればワクワクしてもらえるかを必死に考え、形にしていく過程には、与えられたものに取り組むよりもずっと大きな充実感がありました。ワクワクを「与えられる側」から「届ける側」になることの重要さと楽しさを、身をもって感じた一日でした。

「防災が変えるクルマの未来」について、参加者と意見を交わす奥村先生