安全な方へ傾けること 〜訪れたからこそ見えてきたこと〜

執筆者 奥村ゼミ3回生 川口優花

 

7月14日、15日に奥村ゼミ3回生4名は、子ども新聞プロジェクトというものに参加させていただき、神戸と熊本を訪れました。

 

このブログでは、特に印象に残った益城町の町役場や仮設住宅でのお話について書こうと思います。

 

私たちは益城町の庁舎に訪れ、役場の方や町長さんに当時のお話を聞かせていただきました。

 

「何でもない毎日が宝物」地震が起こる前に作った、益城町のPR動画のテーマでした。突然起こった大地震で、当たり前に過ぎていくはずだった、ただ何でもない日常が崩れ、避難生活が始まり、益城町の最大避難者の数は最大16,050人にも上りました。

 

そんな中で、避難に来た人達の要望や声をただひたすら聞くということが正解ではなく、役場の方や町長さんの立場として、非難やバッシングを恐れて住民の願いを叶えるためのパフォーマンスをするのではなく、常に「正しい情報」を仕入れながら慎重に安全な方に傾けて避難の誘導を進めていくことの大切さ難しさ、判断の重要性を知りました。

(熊本県益城町役場仮庁舎にて西村町長のお話)

 

避難所生活では子供たちが率先して避難所生活を支えてくれたことで、そこからさらに住民の大人へと柔軟な輪が広がり、いい雰囲気の避難所を作ることが出来たそうです。皆が大変な時だからこそ、役場任せにせずに、皆で乗り越えるために考えることが大切だと思いました。

実際に、仮設住宅も訪れました。仮設住宅での暮らしの中で時間が経つにつれて変わっていく様々な葛藤や悩みがあるというお話も聞きました。

 

しかし、悩みがありながらもそこで暮らす小学生の元気いっぱいの男の子に出会ったり、商店街に出ていたお店が仮設住宅のところに並び皆の憩いの場のようになっていたり、みんなが集まって話したり遊んだりできる部屋があったりと、授業などを通して資料を読むだけでは感じることの出来なかった、様々な思いや取り組み、前向きな気持ちも溢れていることを感じました。

(テクノ仮設住宅街の地元商店街)