《研究の成果》

森部豊『ソグド人の東方活動と東ユーラシア世界の歴史的展開』(関西大学出版部,2010年)

唐と五代の時代の中国で活動したソグド人に焦点をあてて論じた専門書です。ベースは,2004年に筑波大学へ提出した学位請求論文ですが,内容構成上,大幅に書き改めた箇所があり,また学位取得後に発表した論考も含めています。対象としたソグド人は,モンゴル高原を経て中国へ移住したグループで,突厥の影響を受け,騎馬遊牧民化していました。彼らを「ソグド系突厥」と呼び,彼らが唐朝や五代の諸王朝で,政治的・軍事的にどのような役割を演じたのかを論じたものです。