授業

学部(1年)

  • 「学びの扉(世界史)」リレー形式の講義です。世界史専修の教員が、自らの研究にもとづき、わかりやすく世界史の魅力を伝えます。
  • 「知へのパスポートa(世界史)」大学ならではの、ゼミ形式の授業です。写真に挙げたような本を読んで、その内容をまとめ、発表します。上段左と中は“文庫”というサイズのものです。中公文庫のほか、講談社学術文庫、岩波文庫、ちくま学芸文庫などがに世界史の入門書、概説書がおさめられています。上段の右と下段の左は“新書”というサイズの本。岩波新書や中公新書には、良質な世界史関係の本が収められています。下段の中と右は、山川出版社から出ている“世界史リブレット”と“世界史リブレット・人”のシリーズである。世界史関係のトピックや人物に焦点をあてて、簡潔にまとまっている。新書などより読みやすいので、入門には最適です。
宮崎市定『科挙―中国の試験地獄』(中公文庫、1984)。中国の官僚採用試験の科挙を興味深いエピソードをまじえ、一般向けに平易な日本語で著わされた名著です。

春名徹『にっぽん音吉漂流記』(中公文庫、1988)。江戸時代末期の漂流民である「音吉」を、断片的史料をつなぎ合わせ復元した、ザ・歴史研究の見本ともいえる本。
渡邉義浩『漢帝国―400年の興亡』(中公新書、2019)。新書というちょうどよい分量で、前漢・後漢の通史をよむことができる好著。

池上俊一『フィレンツェ―比類なき文化都市の歴史』(岩波新書、2018)。美術史家などが著わすフィレンツェの本が多い中、これは西洋史の歴史家の手になるフィレンツェ史の通史。これを読んで、フィレンツェへ行ってみよう。
林田伸一『ルイ14世とリシュリュー―絶対王政をつくった君主と宰相』(山川出版社、2016)。世界史リブレット“人”シリーズ。世界史上の有名人を簡潔にまとめたシリーズ。入門として最適。同じシリーズに、僕の書いた『安禄山―「安史の乱」を起したソグド人』もあります。
清水和祐『イスラーム史のなかの奴隷』(山川出版社、2015)。こちらは、左と似ているが“世界リブレット”シリーズ。世界史のトピックを扱っている。このリブレットシリーズは、1年次生におすすめです。

学部(2年)

  • 「世界史専修ゼミ1」(春学期)世界史専修に分属した2年次生は、「世界史専修ゼミ」の1と2を履修します(必修)。たとえば、春学期を森部ゼミでアジアの歴史を研究する方法をまなび、秋学期は西洋史を選択する方法があります。森部ゼミでは、学生の興味にあわせて参考文献を紹介し、それにもとづいて個人発表と討論をおこなっています。あわせて、レジュメの作成方法などのスキルも伝えています。
  • 「世界史専修研究2」(秋学期)世界史専修2年次生の必修科目です。こちらは講義とゼミをミックスしたようなスタイルで行っています。前半は、日本人が東洋史を研究してきた歴史をたどり、時代によって歴史研究の意味が変化する姿を見ていきます。後半は、歴史認識に関する論文を読み、グループごとに討論・発表しています。

学部(3・4年)

  • 「世界史専修ゼミ3~6」3年次になると、いよいよゼミに分属し、2年間、同じゼミで卒業論文の完成を目指します。森部ゼミはアジアの歴史を専攻する学生が多いので、まずは以下の『○○研究入門』を読んで、問題をみつけ、先行研究を整理するところからスタートです。ゼミでの発表を通じ、テーマを絞り、卒論を完成させていきます。森部ゼミでは、東洋史の池尻ゼミ(アジア近世・近代史)と合同ゼミを、年に2回(夏休む前と冬休み前)に行います。これは、3年次・4年次の全員が発表するスタイルをとっています。
アジア史研究の問題の所在をリサーチするのに必要な工具書。
『史学雑誌』は、東京大学の史学会が毎月出す学術雑誌。毎年5月号が、「回顧と展望」という特集が組まれ、前年度の学界展望を行っている。最新の研究動向を把握できるので便利。1985年までは地域・時代でまとめられている。1986年以降は、こまめに調べてみよう。

大学院

  • 「M東西交渉史研究A/B 講義」2022年度は、唐代の墓誌を読み解く作業をします。おもにソグド人の墓誌をとりあげて解読していきます。
  • 「D東洋史A/B 講義」博士課程後期課程の授業です。2022年度は、博士後期課程の院生がいないので、不開講です。
  • 「M東洋史研究 演習1A/B」博士課程前期課程のゼミです。修士論文の完成を目指し、指導しています。また、あわせて陳寅恪『唐代政治史述論稿』を輪読しています。