『唐ー東ユーラシアの大帝国』(中公新書、2023)刊行

中公新書から、拙著『唐ー東ユーラシアの大帝国』を出版しました。書店にならぶのは2023年3月下旬です。

 本書は唐王朝290年間の通史です。「文献案内」「年表」「索引」ふくめ、380頁ほどのやや厚めの新書となりました。

 中公新書の帯の紹介文には「618年に李淵(高祖)が隋末の争乱の中から、唐を建国。太宗、高宗の時代に突厥・高句麗を破り、最盛期を築く。武則天、玄宗の治世は国際色豊かな文化を生み、大帝国の偉容をほこった。安史の乱以降は宦官支配や政争により混乱し、遊牧勢力と流賊の反乱に圧され、九〇七年に滅亡した。本書では、歴代皇帝の事績を軸に、対外戦争、経済、社会制度、宮廷内の権謀術数を活写。東ユーラシア帝国二九〇年の興亡を巨細に描く」と紹介されています

 もう少し、補足すると、本書は『資治通鑑』の叙述を意識し、唐王朝の歴史を時系列に叙述し、所々に制度や社会経済に関する記事を挿入しました。また、唐王朝のまわりにあったエスニック集団やそれらが建国した遊牧国家の興亡と唐朝の関係を視野に入れて叙述しています。