土木学会誌2022年8月号寄稿「地域の土木遺産から読み解く往時の『流域治水』思想」

土木学会誌2022年8月号では、「土木遺産を学ぶ旅」という特集が組まれています。
(記事は学会員限定です
 公益社団法人土木学会 土木学会誌 学会誌2022年8月号 (jsce.or.jp)

当方も、「地域の土木遺産から読み解く往時の『流域治水』思想」のタイトルで、寄稿しました。

ご縁あって、滋賀県各地で水害履歴の聞き取り調査を行っており、
その時に現地で偶然耳にし見つけた、伝統的治水の痕跡のお話です。
関連論文はこちらです↓(※ただし藪の話はまだ書けていません…いずれきちんと論文化せねば)

林倫子・金度源・大窪健之,愛知川右岸谷底低地の微高地に存在した畑地区の形態と立地に関する一考察,土木史研究講演集,Vol.36,pp.319-322,2016.6

「流域治水」に向けて、世の中の川と流域のあり方が大きく方向転換しそうな気配です(まだ未来形な気がしますが…)。
地域に遺された伝統的治水の知恵を解明することで、流域治水の思想を理解できるのでは?との思いを認めました。
土木史研究者の端くれとして、今回の記事に取り上げたような微細な土地利用の知恵も含めた
往時の治水システムの総体を各地で描きだすことを、目標のひとつとしていきたいと思います。

(林)