【開催報告】7/22(土)「龍ケ池の歴史を汲み上げる 調査報告(豊郷町史編さん事業シンポジウム)」

安室先生と林の講演中・・・

7/22(土)、滋賀県犬上郡豊郷町の「豊栄のさと」にて、
「龍ケ池の歴史を汲み上げる 調査報告(豊郷町史編さん事業シンポジウム)」が開催されました。

昨年度、関西大学が豊郷町からの委託を受けて行った龍ケ池揚水機場の調査結果について報告を行いました。
町史編さん事業を手掛けておられる滋賀県立大学の市川先生から、当地区の水利環境についてのご講演があり、
関西大学の安室先生から、龍ヶ池の三次元データをどのように計測し作成したのか、その技術と苦労についてお話があり、
林からは、その三次元データと史料解読を通して判明した内容について、ご報告をいたしました。
最後に、3名の登壇者でのパネルディスカッションがあり、
「龍ケ池の魅力はどこにあるか」「どのように保存し、活用していくことが期待できるか」
というお話をいたしました。

当日は80名ほどの方がお越しくださいまして、熱心に聞き入っていただきました。

龍ケ池の解説パネル。力作!

また、町の方で、関西大学の提出した報告書をもとに、解説パネルを作っていただきまして、
それが会場ホールのロビーに飾られていました。
安室先生ご作成の三次元データから作った龍ヶ池断面図、
そして、当研究室OGで龍ケ池をテーマに卒論を書いた、尾﨑さん作成の図面が、メインビジュアルです。
…かっこいい!(この写真の前で、後ほどみんなで記念写真を撮りました)
このパネルは、今後も町内施設のどこかに飾っていただけるそうです。

そして最後に、徒歩で龍ヶ池に移動して、現地見学会です。
林と、研究室OG尾﨑さんも解説役となり、ご案内をいたしました。
普段は入れない揚水機場の中…地元石畑区の皆さんが、とてもきれいに草刈りをしてくださっていて、快適でした。
ありがとうございます。
夕方とはいえとても暑い中でしたが、40名近くの方がご参加くださいました。

このように、龍ヶ池の魅力を満喫いただけるイベントになったかと思います。
100年以上前に先人が掘り、石畑そして全国の水不足に悩む地を救うことになったこの池を、
どのような形で後世に受け継いでいくべきか。学術面からではありますが、考えていくお手伝いが出来ればと思っています。

このイベントについては、京都新聞でもカラー写真付きで取り上げていただきました!
2023年7月26日(水)京都新聞滋賀版16面、
「豊郷の龍ケ池揚水機場テーマにシンポ 「全貌」3次元データで 米作り支える歴史的価値 理解深める」
という見出しです。著作権もありますので紙面は載せませんが、機会があればご覧ください。

(林)