FM大阪『東洋テック presents「関大革命〜一歩先の防災〜」』第3水曜日17時半頃(生放送)

はじめに

2025年6月より,FM大阪にて『東洋テック presents「関大革命〜一歩先の防災〜」』(番組:intense!〔16:00–18:20〕内コーナー,毎月第3水曜日17時台後半担当,生放送)を設けていただきました.本コーナーでは,西岡教授(関西大学商学部)と私がアドバイザーを務め,現役の関大生が月1回,番組の制作および放送を行っています.奥村ゼミからは,久世(修士1回生),米津(学部4回生),金澤(学部3回生)が参加しています.

番組を振り返って ―― 防災トランスフォーメーションを考える
(奥村による現時点での整理/令和8年1月5日)

FM大阪『東洋テック presents「関大革命〜一歩先の防災〜」』は,関西大学社会安全学部・奥村ゼミと商学部・西岡ゼミが連携し,防災とビジネスの関係を学生とともに考える試みとしてスタートしました.放送を重ねる中で,学生たちの問題意識や言葉は少しずつ変化し,私自身も多くの示唆を得ています.

当初,番組で繰り返し議論されてきたのは,防災対策や被災地支援に真剣に取り組むほど,人手や費用の負担が増し,善意だけでは活動を継続できなくなるという「パラドックス問題」でした.これは,被災地の現場や企業の取り組みを見てきた者にとって,決して抽象的な議論ではなく,極めて現実的な課題です.

一方で,放送を重ねる中で学生たちは,このパラドックスを「仕方のない矛盾」として受け止めるのではなく,別の見方ができるのではないかと考え始めました.被災地で自発的に行われた炊き出しが,やがて雇用や地域の再生につながっていく事例,あるいは,防災企業ではない一般の企業が,結果として防災に深く関わり,その経験を企業の成長や価値創出に結びつけている姿が,放送を通じて浮かび上がってきたからです.

こうした変化を,番組では「防災トランスフォーメーション(BX)」と呼んでいます.私自身,BXとは,防災を持続可能にするための工夫にとどまらず,防災をきっかけに,事業のあり方や私たちの暮らし,さらには社会の前提そのものが更新されていくプロセスだと考えるようになりました.防災を社会貢献として語りながらも,内心ではそれが企業や社会の飛躍につながると確信している――そのような企業が静かに増えつつあることも,重要な兆候だと思います.

本番組の特徴は,こうした考えが最初から整理されて提示されたわけではなく,学生たちが迷い,考えを揺らしながら,現場と理論を往復する中で少しずつ形を成してきた点にあります.社会安全学部の防災・被災地研究の視点と,商学部のビジネスや価値創出の視点が交わることで,防災を「守るための対応」から「未来を切り拓く契機」として捉え直す可能性が見えてきました.

この番組は,完成された答えを示すものではありません.しかし,防災を通じて企業や社会がどのように変わりうるのかを考えるための,共通の言葉と視点を育てる場にはなりつつあると感じています.今後も,学生たちとともに,防災トランスフォーメーションの射程を探り続けていきたいと考えています.

<放送実績> 2026年1月5日更新

第1回:令和7年04月16日(嚴樫(商M1),西岡教授)
第2回:令和7年05月21日(久世(安M1),米津(安B4),奥村)
第3回:令和7年06月18日(橋口(商B3),鈴木(商B3),色川(商B3),瀬角(商B3))
第4回:令和7年07月16日(嚴樫(商M1),鈴木(商B3))
第5回:令和7年08月20日(橋口(商B3),鈴木(商B3),西岡教授)
第6回:令和7年09月17日(米津(安B4),奥村)
第7回:令和7年10月15日(久世(安M1),金澤(安B3))
第8回:令和7年11月19日(鈴木(商B3),色川(商B3),瀬角(商B3))
第9回:令和7年12月17日(米津(安B4),金澤(安B3))
第10回:令和8年01月21日 放送予定
第11回:令和8年02月18日 放送予定
第12回:令和8年03月18日 放送予定
:商学部,:社会安全学部,M:修士,B:学部
※ 放送後1週間以内であれば,Radikoの聞き逃し配信でお聴きいただけます.

いよいよ新コーナーが始まります!(2025年4月9日撮影)
第2回放送.生放送です.(2025年5月21日撮影)