南あわじ市の津波避難訓練の実地調査に行ってきました! 2024

学生ブログを閲覧していただいている皆様,こんにちは!奥村ゼミ3回生の山形,齋藤,赤坂です.

先日,南あわじ市で津波避難に関する1泊2日の実地調査を行いました.奥村ゼミの3回生全員と4回生木俣さん,久世さん,修士の李さん,山﨑さん,高橋さんが参加しました.インドネシアから2ヶ月限定で奥村ゼミに滞在されているSarahさん(バンドン工科大学の博士課程の学生さんです)も一緒でした.

11月16日(土)は,調査対象地域がどのようなまちなのか,また津波防災対策の進捗状況がどうなっているのかなどを,現場を見ながら確認しました.17日(日)は,早朝から津波避難訓練が実施され,私たちは住民の皆さんの避難行動に関するデータを入手させていただきました.2人1組になってそれぞれの持ち場につき,地域の皆さんが自宅から出てこられる様子や,集合場所で交わされる会話の様子,高台に向かい始めるタイミングなどを観察させていただきました.また,隣保長さん(10から20世帯で構成される住民グループのリーダー)から,参加者数の去年との違いなどについてもお話を聞かせていただきました.

多くのことを学びました.ゼミ生同士の仲も深まり,楽しく充実した2日間になりました!今回学んだことをこれからの研究に活かしていきたいです.

ここからは2日間の活動について,写真と共にご紹介します.

福良地区の防潮堤.十分に海が見渡せるコンクリート壁の高さでした.福良地区では,最大でTP+8.1mの津波が想定されています.私たちは海岸線に沿って整備されている防潮堤を見てまわりました.TP+2.95mの高さで整備されているそうです.
福良港津波防災ステーション「うずまる」 の外観.この施設は,津波を「感じる」,「知る」,「逃げる」,「備える」の4つの役割を担っています.うずしおクルーズの船着場の隣に建設されていて,観光客も気軽に立ち寄れる立地です.私たちが見学している間にも,観光客と思われる方々を何組か見かけました.この施設では,津波防災学習の導入用の映像としてアニメーションが用意されていました.子どもでも抵抗なく学べるように工夫されている点が印象的でした.
「うずまる」の中の様子①.福良地区に到達する津波の高さがどれくらいかがよく分かります!
「うずまる」の中の様子②.防潮堤に設置されている陸閘や水門はこのコンピューターで制御されているそうです.
阿万地区の水門.警報が出たら,自動的に水門が閉鎖されるそうです.完成したばかり.
阿万地区のビーチ.11月でも釣りをしている人などが海辺におられました.
初日の夜はBBQを楽しみました.淡路ビーフもサザエなどの海鮮も美味しかったです!踊ったり,歌ったりする人も出てきて大盛り上がりでした!
2日目は7時から朝ごはん.白ごはんが進むおかずが多かったので,おかわり必須でした.美味しかったです!

津波避難訓練の様子①.訓練は朝9時に始まりました.同地区では,隣保ごとに要配慮者のサポートを実施する計画があり,支援活動をする住民の皆さんが逃げ遅れないように,15分以内に高台に向かう約束があります.訓練でも,隣保ごとに集まってから15分以内に皆さんで高台に向かわれていました.

避難訓練の様子②.避難場所になっているのはこの高台.標高14.8mの高さまでは階段とは別にスロープが用意されていました.

避難訓練の様子③.標高14.8mより高い所は階段のみでした.
避難訓練の様子④.高台の一番上は標高28m. 眺めに圧倒されました.
奥村教授による講演の様子.津波避難が成功して助かっても,自宅で生活できなくなった方々は避難所生活を余儀なくされます.今回の訓練では,高台に避難した後,地域の避難所になっている阿万小学校まで歩いて移動する訓練も実施されていました.学校の体育館では奥村教授が住民の皆さんに講演をされました.炊き出しなど,色々な訓練が同時に実施されていました.
湾口防波堤の様子①.阿万地区での実地調査の後は,福良地区に移動しました.観潮船に乗って福良湾に建設された湾口防波堤を観察したり,うず潮を観察して「流れのある水の力」を体感しました.船から間近に見た湾口防波堤の巨大さに圧倒されました.
湾口防波堤の様子②.この巨大施設には,所々に開口部があり,海水や船舶が行き来できるようになっています.
防波堤の様子③.開口部には海底に水門が沈んでいるところがあり,地震が発生すると浮力で浮上してくるらしいです.
8期生の集合写真〜みんなでOポーズ〜

参考:
福良港津波防災ステーション「うずまる」 HP
福良港湾口防波堤パンフレット こちら