Computationに論文が採録されました

当研究室の論文がComputationに採録されました。

K. Soga, S. Yoshida, M. Muneyasu: Graph-Based Interpretability for Fake News Detection through Topic- and Propagation-Aware Visualization. Computation 202412 (4), 82. https://doi.org/10.3390/computation12040082

概要

この論文で我々は、フェイクニュースがどのように拡散するのか、その構造を理解し、フェイクニュースを見分ける方法をわかりやすくすることを目指しました。ニュースの拡散の様子をグラフ(ネットワーク)で表現し、グラフ上のノード(点)の数や、ニュースが拡散していく経路の深さ、ニュースの内容(トピック)の分布などを可視化する手法を開発しました。特に、拡散の過程で、似たような意見を持つ人たちの間でニュースがどのように広がっていくのかに注目しました。

実験の結果、フェイクニュースは、まるでウイルスが広がるように、ユーザー間で次々と共有されて、深く拡散していくことがわかりました。そして、拡散の過程で、隣り合う投稿の意見が似ていることも多いことがわかりました。一方、本物のニュースは、多くの人が直接元の投稿を共有するような広がり方をしますが、深く拡散していくことは少ないことがわかりました。統計的な検定によって、これらの拡散の特徴の違いが確かめられました。

この研究は、フェイクニュースと本物のニュースの拡散の仕方の違いを明らかにし、似た意見を持つ人たちの間でフェイクニュースが広がりやすいことを示唆しています。これらの発見は、フェイクニュースを早期に発見し、防止策を開発するのに役立つと期待されています。また、本物のニュースの信頼性を高めることにもつながると考えています。