生涯学習施設訪問: カップヌードルミュージアム

初等教育学専修ゼミは、1〜6まである大学の授業で、1、2は2回生、3、4は3回生、5、6は4回生を対象に行われています。

そのため名称は同じながら、2回生には講義形式、3回生にはゼミ形式(とりわけ今年度からゼミ分属が3回生以降になったため、研究の作法を学ぶ)、4回生には卒業論文執筆指導と、別々の授業が展開します。ただし、「2回生には講義形式」とはいうものの、「ゼミ」という名前を冠している以上、単に講義形式ではなく演習も取り入れたい。そういう思いから、今年度は学生による自主企画として、社会見学に行きました。見学先は、池田市にあるカップヌードルミュージアムです。

初等教育学専修の卒業生は、名称の通り小学校の教員になる学生が多く、数年後には子どもたちを引き連れて社会見学を実施する側になります。そのため、今回の社会見学に際しては、「教師の視点」を学ぶことが求められました。ミュージアムまでの道のりで危険な場所はないか。クラス全員が集まれる場所はあるか。トイレ休憩はいつどこで取るか。遅刻者への対応はどうするか。体験という対象の総合的性質より、多くの観点を学んでくれたように思います。

さて、注目したいのはやはり副産物です。学生が書いた感想の多くに、社会見学を経て「普段話せない人と話したり、友達が増えたりして嬉しかった」という記述がありました。大学やゼミにも、仲間づくり・集団づくりは是非とも必要であると私は思います。「今日はなんだかダルくて、大学に行きたくない。」このように感じる日があるのは自然なことでしょう。LINEのグループチャットに、「今日ダルいねんけど」と投稿でき、それに対して「いやそんなんみんな同じやわ」「ちゃんと来いや」と励まし合うことができる関係が、一つでも作られていたら授業者としてとても嬉しく思います。渋々登校したら段々気分が晴れてゆき、下校する時には今日一日楽しかったと、訳もわからず学んでゆく。そういう舞台装置は、コロナ禍だからこそ必要なのだと思います。