ミュオグラフィとアートをベースとした市民科学活動-角谷 賢二 中島裕司 林 武文 田中 宏幸

本論文は応用物理学会2024年3月25日の招待講演で発表した内容をまとめたものである。

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英文要旨の日本語訳:ミュオグラフィーは、宇宙線ミュー粒子の通過を検出することで物体の内部構造を画像化する技術です。2006年頃から、田中宏幸氏とそのチームは、火山や地殻の内部を調査し、それらの密度や内部構造を明らかにしてきました。最近では、位置決め技術、時刻同期技術、電子通信技術といった新たな分野にも応用が拡大しています。しかし、これらの科学技術は理解が難しく、一般の人々にとっては理解しづらいものとなっています。そこで、2017年にミュオグラフィーアートプロジェクトを開始し、専門家以外の人々にも、ミュオグラフィーの原理から観測限界までをアートを通じて正しく伝えることを目指しています。この活動を通じて、一般の人々のミュオグラフィーへの理解を深め、多くの才能ある若者が科学に興味を持ち、この分野に進むきっかけとなることを願っています。