大学院

美術史をより深く研究したい学生や学芸員を志望する学生には、大学院への進学を勧めています。
関西大学大学院文学研究科には、博士課程前期課程(芸術学美術史専修)と博士課程後期課程(哲学専攻)があります。
学内進学試験は7月、10月、2月、一般入試は10月、2月に行われます。大学院への進学を希望する学生が大学院の授業を知るため、4年次に博士課程前期課程の科目を受講できる制度もあります。
現在、約40名の大学院出身者が、全国の美術館、博物館、美術関連施設、文化行政機関、大学等で活躍しています。

担当授業

博士課程前期課程

【日本及東洋美術史研究 演習1AB・演習2AB】

修士論文の執筆に向けて、各自設定した研究テーマに従い、先行研究の検討、発表と討議による論点の整理・明確化を行います。

【日本美術史研究A 講義】(共通科目)

1950年代後半から70年代前半にかけて関西を拠点に国際的な活動を展開した具体美術協会(「具体」)について研究します。18年間の活動を、同時代の東京や欧米の美術の動向と比較し、その特徴や独自性を明らかにします。
さらに近年の欧米日での研究成果を踏まえつつ、発表や討議のなかから新たな「具体」像を浮かび上がらせ、20世紀美術史における「具体」の位置の再構築を試みます。

博士課程後期課程

【美学・美術史研究 演習1AB】

博士論文の執筆に向けて、各自設定した研究テーマに従い、先行研究の検討、発表と討議による論点の整理・明確化を行います。

平井ゼミ生の修士論文論題

  • フラゴナール《閂》に見られる感情表現
  • 西村元三朗の作品の戦後日本美術史における位置付けとその特質
  • イタリア旅行がベラスケスの画風に与えた影響に関する考察―グエルチーノとの関係を中心に
  • モランディの後期静物画と風景画における「写実性」について
  • ウォルター・リチャード・シッカート作『イングリッシュ・エコー・シリーズ』の先駆性についてーロジャー・フライによる批評と関係性を中心に―
  • エドワード・ホッパーが描いたニューイングランドの風景について―彼の文学的趣向との関連からの一考察

関西大学芸術学美術史研究学会

関西大学芸術学美術史研究学会(通称:七夕会)の前身は、1991年に発足した関西大学文学部哲学科美学美術史専修(現・芸術学美術史専修)、同大学院文学研究科哲学専攻(現・芸術学美術史専攻)のOBOGと教員の同窓会「七夕会」です。
1994年から大学院生も参加するようになり、1996年に懇親会だけでなく研究発表会も行う「関西大学美学美術史研究会」に発展しました。
さらに、2014年には「関西大学芸術学美術史研究学会」と改称し、東アジア文化研究科中谷伸生ゼミ(当時)のOBOGや、関西大学の出身者以外の有志も会員に迎え、現在に至っています。

毎年7月下旬に関西大学で例会を開催し、研究成果を電子ジャーナルで公開しています。私は2019年7月から代表を務めています。

詳しくは「同学会のウェブサイト」 をご覧ください。