池尻陽子『清朝前期のチベット仏教政策―扎薩克喇嘛制度の成立と展開―』(汲古書院、2013年2月)

本書は、満洲人王朝である清朝が、その建国当初から内包していたチベット仏教僧たちをどのように位置付けてきたかを論じるものです。清朝がこれらのチベット仏教僧たちを介してチベットやモンゴルなどのチベット仏教世界と対峙してきた試行錯誤の歴史を、「扎薩克喇嘛(ジャサク=ラマ)制度」という清朝独自の僧たちの職位体系の成立と展開から読み解きます。

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