山根直生編『アジア遊学291 五代十国 乱世のむこうの「治」』(勉誠社、2023年12月)

本書には森部豊先生が「後唐・後晋―沙陀突厥系王朝のはじまり」と「契丹国(遼)―華北王朝か、東ユーラシア帝国か」を執筆しています。

(出版社の紹介文)五つの王朝が交代を繰り返した華北、十の王国によって分割された江南ー「五代十国」の時代は、中国史上にしばしばあらわれる「乱世」「分裂割拠」のくりかえしとして、いわゆる「唐宋変革期」における取るに足りない過渡期と見なされてきた。しかし、我々は宋王朝を正統とするために打ち出されたこの「五代十国」の概念にとらわれ過ぎてしまっていたのではないか?同時期の各政権・各地方を仔細に検討してみると、新時代に対応しようとする各々の模索のあり方が浮かびあがってくる。 従来「乱」や「離」としてばかり取り上げられてきた五代十国それぞれの「治」を先入観無く見つめることで、十世紀前後を跨ぐ中国史の大きな展開を明らかにする。

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