教員紹介


教授

森部 豊

Yutaka Moribe

e-mail

senbu_feng[at]yahoo.co.jp
※[at]は@に変更してください。

オフィスアワー

火曜・木曜の昼休み

専門分野

中国古代・中世史/東ユーラシア史(7世紀~10世紀)[唐、五代、契丹の歴史]

自己紹介

愛知県岡崎市の出身です。中学の頃から、とにかく中国に住みたくて(本場の肉饅を食べ、中国武術を修行したくて)、中国留学をするために(中国史研究は二の次)、地元の愛知大学に進学。大学2年の夏、3年の春休みの短期研修(ともに北京)を経て、4年の9月からついに1年間、周恩来首相の母校でもある南開大学(天津)に留学しました(交換留学)。四分の一くらい、授業をさぼって、中国国内を旅行しました。その後、中国史の研究を本格的に行うため、筑波大学大学院へ「入院」します。この間、霞山会の奨学金を得て、2年間、北京大学へ留学します。この時、栄新江教授と出会い、私の研究テーマが唐朝史から東ユーラシア史へと大きく変わるきっかけとなりました。ちなみに、北京大学では、中国武術部に所属し(数か月ですが)、本物の陳式太極拳を学びました。また、この2年間の留学を通じ、華北から新疆一帯、長江流域では四川、湖北、湖南、江蘇などをめぐり、1990年代半ばの中国を堪能しました。もっとも興味深かったのは、北京の街(旧城内)を自転車でまわり、民家の中にある歴史の遺物や、今は撤去されてしまった古い北京の街並みを調査したことです。大学院を9年かけて退学した後、筑波大学の技官に採用されます(任期3年)。この間、ためていたアイデアを論文化し、また学位請求論文を書き上げ、無事に博士号取得。そして2004年に関西大学に着任しました。学位請求論文をまとめ直したものが、『ソグド人の東方活動と東ユーラシア世界の歴史的展開』になります。

授業について

1年生向けの「知へのパスポート」を受け持っています。この授業は、学生の発表が主体となるゼミ形式です。僕の専門の中国史とは関係なく、学生の皆さんが興味をもつ世界歴史文化遺産を切り口に、大学での歴史研究を学んでいきます。2年生対象の「世界史専修ゼミ1」では、アジア史のテーマ(人物・事件など)を一つえらび、それを深く調査して発表を行うことにより、プレゼンテーション、ディスカッション、レジュメ作成といったスキルを身につけていきます。3年生以上のゼミでは、中国やその周辺地域の歴史をテーマとして卒業論文作成の指導にあたります。

メッセージ

歴史以外で、何か好きなもの、好きなこと、ありますか? 私はお酒が好きです。中国を中心とする東ユーラシアの歴史が専門ですが、酒のほうはアジアが専門ではなく、最近はワインにはまっています。一つのワインをじっくりと調べていくと、その先には、そのワインのもとになるブドウの品種やそのワインを生んだ土地の歴史、そしてそのワインをめぐる歴史が浮かび上がってきます。さらにそれをたどっていくと、大きな政治史の流れに巻き込まれたり、商品流通といった交易の歴史にたどりついたり、興味は尽きません。歴史を学ぶ(研究する)きっかけは、好きなものからはじめてもいいではないでしょうか? ちなみに、私が中国に興味をもったのは、肉饅と中国武術でした。