• 公衆衛生は、社会の様々な人々の力と支えがあって成り立っている。

  • 日本の公衆衛生教育は、医療系学部の学部教育として定着しているが、英米社会では大学院において教育・研究する分野となっている。それは、多様なバックグランドを持ったものが公衆衛生を学び、社会の中で様々な形で公衆衛生活動や研究教育を行うことが不可欠であるからである。

  • そのため、ゼミ学生は一般学部の学生であり、医学・医療に関する専門教育を受けていないが、社会システムとして公衆衛生を学び、行政、企業、民間団体などの領域において公衆衛生活動の一役を担える人材として旅立ってもらうことをゼミ活動の目標としている。

  • ゼミ活動として、公衆衛生分野は広範囲であり、短期間にすべてを学ぶことは不可能である。年度毎に、ある分野に限って中心のテーマを決めて行っている。

  • 2018年度の3年次ゼミ学生には、SDGsをメインテーマとして活動することを求めている。サブテーマとして結核を課している。具体的には、現在、大阪の北摂地域において結核患者の地域における治療継続支援活動に関する薬局・薬剤師によるDOTSを進める環境づくりに大阪府茨木保健所薬事課と薬剤師会が進めている。それに参画できる基本的な知識と社会理解とその推進の一役を担うことを求めている。

  • 人としては市民、患者、薬剤師・保健師・医師、介護保険事業者、そして組織としては保健所、薬局、医療機関、福祉・介護施設との連携を図ることが求められている。

  • 一般人と専門職、行政と医療機関など社会の総力を結集した活動を体感し、そのシステムを進化させることに知恵を発揮してもらいたいと考えている。