神経発達症支援学研究室

Neurodevelopmental Disorders Lab.

担当

加戸陽子 教授
Yoko Kado (Professor)


ラボ紹介

自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症などの神経発達症では、日常や学校、社会生活のさまざまな場面においてつまずきを抱えることがあります。神経発達症の原因はいまだ解明されていませんが、中枢神経系の問題が推測されており、各神経発達症をともなう人が抱える困難の背景にある認知機能の特性に関し神経心理学的アセスメントによる検討を行っています。

なお、各神経発達症の症状には個人差があり、また、周囲の人のかかわりかたによって適応状況も変わってきます。本ラボでは学習や生活上の多様なニーズやそれに応じた支援、強みを生かす支援などに関する研究動向を知り、時に実践的な研究も行いながら、神経発達症に対する理解を深めていきます。

主な講義

  • 「発達心理学a」: 受精から出生までの発達過程、出生から老年期までの心身の発達的および加齢的変化とともに、各発達段階でつまずきが目立ちやすくなる神経発達症について、症状や研究動向、支援の視点に関する解説を行っています。

卒業論文のテーマ例

  • 自閉スペクトラム症を抱える女性の顕在化しにくい背景とライフステージにおける特徴と困難 
  • 自閉スペクトラム症が抱える感覚の特異性によって生じる社会的困難と支援のあり方 
  • 自閉スペクトラム症をともなう人のこだわりを活かす支援
  • 知的に障害をともなう人々の豊かな暮らし―余暇の過ごし方― 
  • 発達障害をともなう子どもの自尊感情に対する支援 
  • 災害時に発達障害児・者が抱える課題と取り組み―公助・自助・共助の観点から― 
  • 発達障害児のきょうだいに対する支援
  • 障害のある子どもをもつ母親の子育て支援
  • 義務教育段階における障害理解教育の現状と課題
  • 注意欠如・多動症の認知特性:デフォルトモードネットワークを中心に

修士論文

  • 発達障害者の自己理解とそれがどのように安定した就労につながるのか(2019年度修了生)
  • 神経線維腫症1型を伴う 児童の認知特性に基づいた書字指導(2019年度修了生)
  • 発達につまずきがある子どもの社会性の困難に対する支援の研究動向(2018年度修了生)
  • 心理アセスメントに基づく書字に困難を示す発達障害児への書字支援-視知覚困難と不器用さに焦点をあてて―(2017年度修了生)
  • 中国における特殊教育の動向と特殊教育に対する小・中学校教員の意識調査(2011年度修了生)
  • 学習困難を示す児童へのアセスメントにもとづく支援―認知特性に働きかける指導―(2010年度修了生)

博士論文

メンバー