界面現象の本質解明から高機能な表面・機械システムの創出まで,トライボロジーを基盤とした下記の研究テーマを展開しています.
・分子から拓く、超低摩擦・高機能界面設計
概要:メカノケミストリー,トライボロジー,材料・潤滑・機械工学を融合し,摩擦場で生じる化学反応や表面・界面の変化を分子レベルから捉え,超低摩擦・高機能な表面・界面を実現するための基礎原理を解明します.

研究の展開:分子レベルで得られた知見に基づいて界面反応を制御し,超低摩擦・低摩耗かつ高機能な表面・界面を設計することで,機械要素の高信頼化・長寿命化と摩擦によるエネルギー損失の低減につなげます.
・摩擦・摩耗メカニズムを解明し,高機能な表面設計へ
概要:トライボロジー,バイオミメティクス,トポロジーを融合し,摩擦・摩耗現象を解明するとともに,自然界に見られる優れた表面機能や構造に着目し,それらを工学的な表面・界面設計へ応用するための研究を展開します.

研究の展開:自然界の機能を取り入れた表面構造・テクスチャを最適化し,潤滑剤の保持・供給や摩耗粉の排出・捕獲を適切に制御することで,摩擦・摩耗の低減と潤滑性能の向上を図り,高機能・長寿命な表面の創出につなげます.
・画像解析で解き明かす油膜形成
概要:画像解析とトライボロジーを融合し,グリース潤滑下における油膜の時間・空間分布を高精度に可視化・定量化します.さらに,増ちょう剤の挙動と油膜形成・保持との関係を明らかにし,グリース特有の潤滑メカニズムを解明します.

研究の展開:油膜の形成・変化と摩擦特性との関係を高精度に評価し,増ちょう剤が油膜形成・保持に果たす役割を明確化することで,潤滑状態の理解を深め,より高性能で長寿命なグリース・潤滑剤の最適設計と開発に貢献します.
・トライボロジーの力で,機械の未来を守る
概要:機械学習とトライボロジーを融合し,AEや加速度などのセンサデータから微小な損傷兆候を捉えます.摩擦・摩耗・潤滑状態と損傷進展との関係を明らかにし,機械の健全性を高精度に診断するための手法を構築します.

研究の展開:センサデータとトライボロジーの知見を組み合わせ,損傷の早期検知と進展予測,機械学習による高精度な状態診断を実現することで,予知保全の高度化を促進し,機械システムの信頼性向上と保守負担の低減に貢献します.
・EV時代の高機能表面を実現するトライボロジー技術
概要:トライボロジーを基盤に,EVやメカトロニクス機器の駆動系・機械要素で生じる摩擦・摩耗・潤滑現象を解明します.さらに,使用環境に応じた表面・界面の制御を通じて、エネルギー損失や損傷を抑える技術を探究します.

研究の展開:摩擦によるエネルギー損失と摩耗・損傷を低減し,過酷な運転条件においても安定した性能を維持することで,EV・メカトロニクス機器の高効率化・高信頼化・長寿命化を実現し,省資源化と環境負荷の低減に寄与します.
・トライボロジーで極限環境の潤滑メカニズムを解明
概要:大気から高真空まで,環境変化に伴う表面・界面現象と摩擦・摩耗・潤滑挙動を明らかにします.宇宙機器や半導体製造装置など,過酷な条件や高い清浄性が求められる環境に特有の潤滑・界面メカニズムを探究します.

研究の展開:極限環境に適した表面・潤滑技術を創出し,低摩耗・低発塵と安定した潤滑性能を実現することで,宇宙機器の安定動作や半導体製造装置の清浄性・耐久性を高め,先端機器の高信頼化・長寿命化に貢献します.