


関大エネ環の女性学生が
関心を持つビジネス領域

「化学工学」は, 化学プラントの設計や運転などに関する学問ですが, 学生が思いもよらない我々の身近な生活用品, 例えば化粧品や洗剤, 医薬品, 食品等の研究・開発や製造で幅広く応用されています。これらの分野は関西大学環境都市工学部エネルギー環境・化学工学科(関大エネ環)の女性学生が最も関心の高いビジネス領域。現在、これらの分野で化学工学を学んだ多くの女性研究者・技術者(エンジニア)が活躍しています。


女性理工系人材の活躍促進はイノベーション(新しい価値の創造)につながり、生産性向上にも寄与することが期待されています。また、関大エネ環の全教員が所属する化学工学会をはじめ、学科に関連する多くの学協会が男女共同参画を推進し、ダイバーシティの充実をサポート!!
化学工学分野の企業からの女性研究者・技術者のニーズは非常に高く、今後も拡大する方向です!!!


女性研究者・技術者は
企業から大人気!!

関大エネ環の女性学生の進路決定率は100%
男女問わず卒業生は医薬品・食品・化粧品・化学メーカー・水処理・自動車業界などの様々な企業で活躍しており, 就職先も充実!!また, 大学卒業後は大学院へ進学し, 研究者・技術者としてのスキルをさらに磨く女性学生も多くいます。

女性学生の主な進路先
Daigasエナジー(株),出光興産(株), (株)医療システム研究所, エア・ウォーター(株), 関西電力(株), (株)関電エネルギーソリューション, 京セラ(株), コニカミノルタ(株), (株)サニックス,サンスター(株), (株)資生堂, ダイキンエアテクノ(株), (株)タクマ, 中部電力パワーグリッド(株), 千代田システムテクノロジーズ(株), 東レ(株),日産自動車(株), パナソニック環境エンジニアリング(株),富士通(株), (株)ベネッセコーポレーション, 三菱ケミカルエンジニアリング(株), (株)村田製作所, (株)LIXIL など(順不同) ※大学院生を含む

女性エンジニアのための
入試がここに!

エネルギー環境・化学工学科では、ダイバーシティ&インクルージョンの実現に向け、性別によらず出願できる従来の入試に加え、女性のみが出願可能な女子枠特別入試を設けます。女子枠特別入試では入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)に基づき, 書類選考, 筆記試験および面接により評価し, 志願者の基礎的な知識・技能・資質および意欲に重点を置いた選抜を行います。
募集要項
募集人員
5名
選考方法・試験科目
筆記試験と面接
出願資格
化学工学分野に強い関心と意欲を持ち、志望学科での勉学を強く希望し入学を志す女性
入試の流れ(ご参考)
1 インターネットでデータ登録
(11月初旬)
2 入学検定料を納入する
(11月初旬)
3 必要書類を郵送する
(11月初旬)
4 選考
(11月末ごろ)
5 合格発表
(12月初旬)

INTERVIEW

女性学生紹介

高倉 花鈴さん
2022年度
環境都市工学部 エネルギー環境・化学工学科 4年次生
環境都市工学部で環境問題の解決につながる技術を学び、理想の進路を実現
就職活動では、高校生のころからの目標だった「環境にやさしいプラント建設」を実現できる企業を探しました。複数の企業を検討した結果、持続可能な社会の実現に向けて、環境に配慮した取り組みを行っている大手のゼネコン企業を志望。建設業界は女性エンジニアがまだまだ少ないですが、女性ならではの視点を生かして活躍したいと思いました。「化学工学を専門に学んだ経歴」と、SDGsキャンパスサポーターとしての活動をアピールした結果、内定をいただくことができました。建築・土木などあらゆる専門分野のスペシャリストの中で、プロジェクトの企画から施工まで一貫して関わるエンジニアリング部門で、ものづくりの根幹である化学工学の知識を活かして働く予定です。
これから大学をめざすみなさんには、さまざまな価値観の人、自分と違う経歴をもつ人と交流できる大学を選ぶことをおすすめします。特に関西大学の千里山キャンパスでは、理系・文系を問わず、さまざまな学部の人と関わることができます。4年間で多くの方々と交流することができたのは、私の最高の財産になりました。みなさんも自分とは異なる価値観に触れ、キャンパスに足を運ばないと得られない学びに出会ってください!(インタビュー記事より)

神野 七海さん
2022年度
環境都市工学専攻 エネルギー ・ 環境工学分野 修了
毛髪表面の物性を把握するために数値的評価を行い、AIを使ってより客観性を高める研究に取り組んでいます。
パーマやヘアカラーといった科学的処理は毛髪にダメージを与える原因になっています。傷んだ毛髪を修復する製品を効率的に開発するためには、毛髪表面の物性を把握することが重要です。この研究ではそれぞれの物質に固有の値を評価する「ハンセン溶解度パラメータ(HSP)」を用いて、毛髪表面の物性評価に取り組んでいます。さまざまなベクトルで測定したHSPの値が近い物質同士は親和性が高いことが証明されるため、物質を混ぜたり、攪拌したりする際に用いられています。本研究では、毛髪表面を電子顕微鏡を使用して高倍率で観察し、専用ソフトを用いてHSPを算出します。これまでは得られた毛髪表面の画像を人による目視で判定して数値的評価を行っていましたが、評価する数値にバラツキがでるためにさまざまな評価方法を模索。現在はAIによる画像分類技術を用いてより客観的に評価する方法を検討しています。

櫻井 志保さん
2021年度
環境都市工学専攻 エネルギー ・ 環境工学分野 修了
地球環境に関わる大きな研究テーマを掲げ、 小さな一歩を積み重ねていく。
関西大学環境都市工学部の櫻井さんが取り組むのは、過酸化水素を新工ネルギーとして活用するための研究。実用化に向けた道のりは長いですが、日々実験を行って地道に研究を進める姿勢から、あきらめない力強さが感じられます。「専門にとらわれずに新しいものを生み出したい」という彼女は、春からは大学院に進み、ドイツへ留学。挑戦の日々はこれからも続きます。(インタビュー記事より)

加藤 優梨さん
2019年度
環境都市工学専攻 エネルギー ・ 環境工学分野 修了
大学に入って、何事にも全力で取り組むと決めたその信念は変えずに笑顔で研究を続けていきたい
「知らないことを知るのが好きで、この環境が合っています」と笑顔で語る姿が印象的な、環境都市工学部エネルギー・環境工学科4年次生の加藤さん。所属するプロセスデザイン研究室では、総務として全体を取りまとめる役割もこなしながら、研究に取り組む多忙な日々を送っています。(インタビュー記事より)

赤井 友香さん
2013年度
理工学研究科 ソーシャルデザイン専攻(現 環境都市工学専攻)博士課程前期課程 修了
産業廃棄物から価値ある物質を作る研究にチャレンジしています。
バイオディーゼル燃料は、環境への負荷が小さい再生可能エネルギーとして注目されています。しかし、製造過程で生成するグリセリンという副産物には、現在、有効な使い道が少なく、供給過剰の状態になっています。私の研究テーマは、グリセリンを触媒を使って水素化分解※し、紫外線や雨水に侵されにくいなど、優れた性質をもつ樹脂の原料「1,3-プロパンジオール」を作り出すこと。使い道に困っているグリセリンを有効利用して、工業的に価値が高い物質を作る方法の確立をめざしています。先輩から受け継いで始めたこの研究は、取り組むようになってから4年が経ちますが、ねらったとおりに水素を付加する反応を起こすことが非常に難しく、初めの数ヶ月は何の進展もありませんでした。悩んだ末に、反応に使用する金属化合物の種類を変え、また、酸の強度という点でも検討を重ねました。実験を繰り返した結果、秋頃から少しずつ研究の方向性が定まってきたように感じています。確かに手強いテーマですが、いずれ画期的な結果が出ると信じています。
※水素化分解:炭素と酸素の結合を切って、水素を付加すること
OG紹介

飯塚 真生さん(株式会社LIXIL)
2022年度
環境都市工学部 エネルギー ・ 環境工学科 卒業
開発と現場をつなぎ多くの人の役に立つ製品づくりを支える。
リクシルはトイレやキッチン・洗面などの水回り製品と、ドアサッシなどの建材製品を、日本だけでなく世界に向けて開発・提供しています。その中で、私は主力工場の設計課に勤務しています。業務内容は、開発チームが考案した新商品を工場で量産体制に落とし込むため、製造面・設計面・コスト面から調整を行い、開発・工場・外部サプライヤなど多くの方々をつなぐ役割を担っています。私は生活に身近で、多くの人の役に立つモノづくりをしたいという軸をもって就職活動に臨みました。自宅や商業施設で弊社の製品が使用されているのを実際に見ると、社会で役に立っていると実感し、やりがいを感じます。今後は工場で学んだ知識を生かして、使い手にも作り手にも優しい洗面化粧台の製造に携わりたいと考えています。
現在の仕事に生きている学科の学び
研究発表で培ったわかりやすく伝える力が役立っています。開発の方から頂いた情報から重要なキーワードを拾い上げ、工場の方が動きやすいよう適切に伝えることを心がけています。

宮川 紗奈さん(東レ株式会社)
2019年度
理工学研究科 環境都市工学専攻 修了
海水を処理して飲料水を確保する逆浸透膜の開発に携わる
グローバルな企業で人の役に立つ仕事に就きたいと考え、世界に拠点があり研究室で学んだ分離工学を生かすことができる今の会社を選びました。現在は技術者として海水処理用の逆浸透膜の開発業務とともに、安定生産のための製造工程の課題解決や、既存設備の改良によるコストダウン・省エネ推進などに携わっています。逆浸透膜は飲料水が不足している国で海水を飲料水に変える際に使用されており、水に関わる地球規模の課題に貢献することにやりがいを感じています。在学中は苦手だった英語を克服するため、関西大学の留学制度を利用してカナダへ留学。多様な文化圏の人々との触れ合いを通して、視野を広げることができました。今後は地域の課題解決に貢献できるさまざまな膜を開発することが目標です。

Q&A

Q.
TOEIC® L&Rという英語の試験を受ける人が多いと聞きますが、よい点数を取ると大学の成績にも反映されるのでしょうか?
A.
主として1・2年次に履修する外国語の単位の一部に充当することができます。
ただし、外国語は継続することが大切です。3・4年次になっても自主的に継続して勉強を続けてください。
Q.
大学院へ進学した方がよいのでしょうか?
A.
学部を卒業して社会で活躍されている人もたくさんいます。
しかし、より専門的な技術を身につけたいならば、大学院に進学することをお勧めします。
Q.
パソコンからレポートを提出する科目があるって本当ですか?
A.
授業専用のホームページに掲載された資料や課題を自分で閲覧し、レポートも提出できる授業支援システム(関大LMS)を利用します。
もちろん、学内にも自由に使えるパソコンが多数あります。
Q.
大学は私たちの就職活動をどの程度サポートしてくれるのでしょうか?
また、企業や自治体、学校などで実習を行うインターンシップに参加できますか?
A.
関西大学キャリアセンターでは、1年次の時点から各種セミナーを開催し、しっかりとした将来設計ができるように支援しています。
大学ではインターンシップの斡旋を行うとともに、単位として認定しています。
各学科でも、各種講演会の実施や企業への推薦などの形で、きめ細かなサポートを行っています。
Q.
エネルギー環境・化学工学科の女性学生はどのくらいいますか?
A.
エネルギー環境・化学工学科の女性学生数は下記となっています。
2024年度 19名(23%)
2023年度 15名(20%)
2022年度 17名(19%)
2021年度 13名(15%)
Q.
数学や理科に苦手な科目がありますが大丈夫でしょうか?
A.
数学、物理学、化学、生物学などの科目の基礎学力向上を目的として、学習支援室を開設しています。
授業の復習、課題、勉強方法などに関する質問に学習支援室のスタッフが対応し、大学の講義が理解できるようフォローしています。