2024年度秋学期提出修士論文

投稿者: | 2025年3月21日

2024年度秋学期に菅原ゼミから提出された修士論文のタイトルは以下の通りです。

  • 中国における女性インディペンデントドキュメンタリー監督論——「トラウマ」をめぐる分析を中心に

本論文は、中国の独立系女性ドキュメンタリー作家の多くが女性が被る家庭内暴力、社会的な抑圧(とりわけ性暴力、同性愛への抑圧)、経済格差とジェンダーといった直接的・構造的暴力を主題にしていることに着目したものです。本文では、李紅『鳳凰橋を離れて(回到鳳凰橋)(不快楽的不止一个)』(1997)、王芬『不幸せなのは一方だけじゃない』(2000)、英未未の『箱(盒子)』(2001)に特に焦点を当て、女性監督たちが暴力と隣り合わせに擱かれている被写体らとの対話の過程で自らもまたさまざまな暴力を被ってきたことを自覚し、撮影を通じて被写体とともに「トラウマ」に向き合いそれを治癒しようと試みていることを丁寧に議論したものです。

菅原ゼミから提出された過去の修士論文タイトル一覧はこちらをご参照ください。