修了生の声vol.1

修了生の声 vol.1

企業税務・会計のスペシャリスト

梅垣菜穂子さん

パナソニックエナジー株式会社
大学院に進学した理由を教えてください。

 税理士試験の税法免除を受けたかったことがきっかけです。試験勉強として1科目ずつ学習を進めていくよりも、体系的に租税法を学びたかったため、何か良い方法がないか考えていた際に、周囲からの勧めもあり、大学院進学を決めました。

関西大学大学院商学研究科を選んだ理由を教えてください。

 他大学からの進学だったため、出願前に、租税法を研究されている辻美枝先生までご相談させていただいた際、不安点や疑問点などをたくさん質問させていただいたのですが、どの質問にも親切丁寧に、明るくお答えいただいていたことから、この先生のもとで、楽しく充実した大学院生活を送れそうなイメージができたためです。

大学院での研究テーマとその概要を教えてください。

研究テーマ:CFCルール適用後の株式譲渡と課税関係

概要:CFCルール(タックス・ヘイブン対策税制)を適用後、内国法人がCFC株式を譲渡した場合の譲渡益に対する課税が二重課税に該当するか、また該当する場合には、アメリカ・カナダ・イギリス・ドイツの4か国の制度を参考に、日本で採用すべき二重課税とならないための調整方法の検討を行いました。

大学院で研究を進める上で楽しかったことは何ですか。

 商学研究科の授業だけでなく、他研究科の授業にも混ぜていただいたり、合宿に行ったりと、さまざまな学生と情報共有しながら研究を進めることができ、楽しかったです。現在も事あるごとに、気軽に連絡を取り続けており、良い仲間と出会うことができました。

関西大学大学院商学研究科に進学してよかったこと、身についたことは何ですか。

 外国人留学生がとても多く、年齢層も様々で、多様なバックグラウンドを持った人たちが多いため、積極的にかかわることで、自分の世界観を広げられたことがとても良かったです。商学研究科では、今までの自分の価値観を大きく変える良い経験をすることができると思います。特に中国人留学生が多かったため、自然と中国語が身につきました。

大学院での研究が、現在の仕事にどのように活かされていますか。

 現在は企業の連結納税・消費税などの税務業務を主に担当しています。大学院で学んだ租税法の基礎知識や法令・通達の読み方・理解の仕方などは、日々の業務に直結することも多くあり、大変活かされています。
 実務ではどのように解釈・処理したらよいか迷う場面も多いですが、そのようなときには、大学院で学んだテキストを振り返り、原文にあたって資料を調べることで、手掛かりを見つけています。粘り強く答えが出るまで調べ続けることは、大学院での学びと通じているところが多いです。

大学院進学のために、どのような受験対策や事前準備をされましたか。
特に、出身学部と大学院での専門分野が異なっている場合、特にどのような点に注意して受験準備をしましたか。

 学部では会計の研究、特に株価の研究をしていましたので、大学院で志望していた租税法とは専門分野が異なっていました。そのため、受験勉強にあたり、辻先生まで相談させていただきまして、おすすめいただいた租税法の体系的な本を3冊ほど、内容が自分で理解できるまで読み、ほかの人にも説明できるようになるまで日々勉強していました。ほかには、過去問が公開されていましたので、取り寄せて解答作成の練習をしていました。

TASプログラムに進学を考えている方へのメッセージをお願いします。

 将来会計や税務に携わる仕事がしたい、と考えている方はもちろんのこと、なんとなく興味がある、とりあえずやってみたい、という気持ちが少しでもある方も、TASプログラムへの参加をお勧めします。
 税理士試験の勉強は長期間にもなりますので、同じ志を持った仲間と一緒に集まることで、世界が広がりますし、将来的にも一生の財産になります。
 このようなプログラムが用意されていることは正直羨ましいですし、私が大学生であれば間違いなく参加していたと思います。
 みなさんには一人でも多くの人に、このチャンスをつかんでほしいです。心から応援しています。

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