研究室で研究するにおいて最も重要なのは研究テーマですが、それと同じ位大切なのは教員との相性、そして日常生活です(と編集者は思っています)。ここでは、普段の生活について軽く紹介していきます。

研究室の特徴

当研究室は『早く来てやることやって早よ帰れ』をモットーとしており、いわゆる「コアタイム」制というものは導入していません。あくまで時間を自分達で決めて、それに合わせて実験を進めて行く。無駄な時間は極力作らない。これを重要視しています。一見簡単そうに見えますが、やらなくてはいけないことはたくさんあります。これをどのように無理、無駄無くこなし、将来、技術者として活躍するための素養を身に付けられるようにしています。

1日の流れ

  • 実験の終わりの時間は決まっていませんが、朝10時までには研究室に来る決まりになっています。有機反応は反応時間が長い反応が多いです。その反応時間を講義や調べ物の時間に充てられると、時間を効率良く使うことができます。1時間目に講義がある時は、必要なら朝7時〜7時30分に来て反応の仕込みをする人もいます。1時間早く来て、2時間早く帰るための工夫です。気力も体力も有限です。疲れ切った状態で実験しても良い結果は出ませんし、何より危険です。
    因みに、「実験は1人でやってはいけない」と言われますが、矢野は大体朝5時(寝坊をしてもせいぜい6時)には個室にいるので大丈夫です。朝早く来ても大丈夫です。
  • 各々実験をします。
  • どうしても待ち時間がある時は調べ物とかをします。研究のことだけはでなく企業のことでも良いですよ。推しメンのことでも良いですよ。
    (結構大胆に息抜きをする人もいますが、やることをやっていたら矢野はうるさく言いません。)
  • 昼ご飯を食べます。少々遠出をしても良いですよ。やることをやっていたら(ry
  • 結果(主に収率やNMR)を解析します。最初は凄く時間がかかりますが、毎日真面目にやっていれば効率的にできるようになります。
  • 結果について矢野や先輩と議論をします。戦略については学生から積極的に提案するように心掛けています。
  • 終夜反応がある場合は頑張ってその日のうちに仕込みます。
  • 次の実験をスッと始めるために、翌日の実験のノートを書き、使う器具などは洗浄&乾燥しておきます。
  • 日報を書きます。その日にした実験と結果をパワーポイントのスライドにまとめます(まぁ、実験の合間に書き進めておくんですけどね)。
  • 夕方には帰ります。遅くても19時には実験は終わらせておきたいですね。遅くまでやっても次の日しんどいですから。(「ほぼ毎日終電まで」や「泊まり込みで」なんてことに当研究室は一切の魅力を感じていません。)

総括

コアタイム制を導入しない理由 ── 例えばある時間に実験できてもその翌日の同じ時間に実験できるとは限りません。講義や会議などがあるかもしれません。そのようなイレギュラーに移り変わり行く世の中で、「この時間からこの時間までは研究室にいなければならない」とかっちり決めることは非効率を生みかねません。当日しか予約できない共通機器があります。どんなに頑張っても待たなければならない実験があります。いつもより少し早く来るだけで相当円滑に進めることがたくさんあります。そうわかっていたとしても、もしコアタイム制があればどうでしょう?おそらく早くは来ないでしょう。
私達が目指しているのは時間を効率良く使うことだけではありません。自分でスケジュールを立てる能力を身に付けることです。「コアタイム長いしまぁその間に全部片付くだろう」ではなく、「何をいつ、どの順で始めれば最も早く完了できるか」をその日毎に自分自身で考えます。この『自主性』を尊重するにあたり、コアタイム制は止めざるを得ないのです。ですから、それができる人、できるようになりたい人が来て下さい。実験はやらされるものではなく自らやるものです。コアタイムがない=ラクなんて誰も言っていません。むしろその逆です。早く帰れるラクな研究室と思っていると、理想と現実のギャップに頭を悩ませるでしょう。そこだけは注意してください。後はやる気と根気があれば何とかなります。
※あくまで私達の意見です。絶対に正しいとは言い切れません。賛同できる方のみお越し下さい。

ここには書き切れていないことも多いので、気になる方は一度当研究室(第四学舎第2実験棟2階)に来て見て下さい。