
限られた水資源を保全することや安全な水を用意することはSDGsの目標の1つでもあります。そのため、水中に存在している金属イオンを簡単にかつ迅速に検出する技術が求められています。そこで、本研究は「蛍光センシング分子を用いて、作製した単分子膜を利用し、金属イオンの定性を肉眼で検出できるシステム」の開発を目指して行なっています。これまでに金属認識部位と発光部位を結合させた蛍光センシング分子(検出試薬)は数多く報告されていますが、これらはサンプル溶液に直接、検出試薬を加えるものでした。一方、本研究で対象とする分子は金属認識分子に単分子膜形成部位となる長鎖アルキン部位が結合しているため、基板表面に金属認識分子を並べることが可能になりました。今後は、更なる金属イオンのセンシングを達成するべく、研究を進めていきます。