報告者
外国語教育学研究科 3年次 田中晶子
渡航先
アメリカ フロリダ州 オーランド
(8th International Self-Determination Theory Conference, USA)
研究活動期間
2023年5月27日 ~  2023年6月5日

目的・概要


 アメリカのフロリダ州オーランドで開催された8th International Self-Determination Theory Conferenceに参加を致しました。

 私の研究では動機づけ理論の1つである自己決定理論(Self-determination theory)を理論的枠組みとして使用し、英語学習における低年齢学習者と親の関わりとの関係を検証しております。自己決定理論の国際学会は、これまで3年に一度の開催でしたが、コロナ禍ではその開催が延期されておりました。今回の渡航の目的は、学会への参加を通して各国の研究者と交流すること、および理論への理解を深めることにありました。かねてより参加を熱望していた研究大会でしたので、今回参加できことは大変大きな喜びでした。

現地の様子や渡航を通じて感じたこと


 私の研究の軸である自己決定理論は、幅広い研究分野で使用されています。そのため、国際学会には心理学、子育て、教育、言語習得、スポーツ、福祉、健康、その他多くの分野の研究者たちが世界中から集まってきます。提唱者のEdward DeciとRichard Ryanとも直接お会いでき、議論する機会を得ることができました。また異分野の研究者と話す中でも、同じような見解を持っていたり、新たな視点に気付けたりと、とても勉強になりました。研究発表以外の場でも、研究者同士が気軽に交流し、お互いに情報交換できた、実りのある経験でした。帰国した後も、メールでのやり取りや学会での再会など、出会いを繋げております。

 考動力人材育成プロジェクトに応募した際の研究計画書にもこの学会への参加を目標の1つに含めておりました。本プロジェクトのおかげで実現いたしました。感謝申し上げます。

今後、海外で研究活動をする関大生へ一言


 今回の国際学会への参加は、口頭発表が目的ではありませんでした。口頭発表なしの国際学会への参加は、費用や時間などの余裕と、自分のスケジュールの都合がうまく合わなければ、なかなか実行できないと思います。しかし今回は、他国の研究者との交流や議論、そして理論のトレンドを探ることを目的とし、熱い想いで参加いたしました。結果として、著名な研究者と直接話す機会が豊富にあり、日頃から理論の理解について悩んでいたことなど、気軽に相談できました。口頭発表以外の目的であっても、チャレンジしてみることは何か研究のヒントに繋がるのかもしれません。フットワークを軽く、行動に移してみることは良いことではないかと思います。

Deci and Ryanから私へのメッセージ
研究で引用している研究者のWendy Grolnickからのメッセージ
研究で引用している研究者の
Wendy Grolnickからのメッセージ