事業統括挨拶


 博士課程後期課程の学生は、日本の科学技術・イノベーション創生をはじめとして、日本経済全体の中核を担う存在ではありますが、近年、博士課程前期課程(修士課程)から博士課程後期課程への進学者数は減少傾向にあります。このような状況を踏まえて、JST(科学技術振興機構:第1542号)では、博士課程後期課程の学生が研究に専念できる環境を整備し、卓越した博士人材の育成や輩出を目指す事業を発表しました。
 本事業は、既存の枠組みを超えて優秀な博士課程後期課程の学生の選抜などを行う事業統括を選定し、当該事業統括により選抜された学生に対する生活費相当額および研究費の支給や、キャリア開発、育成コンテンツの提供をはじめとする多様な支援を行うものです。
 本学は、2021年度に「豊富な産学連携・地域連携と連動させた「考動力」人材育成プロジェクト」として本事業に申請し、年度当たり20人の採用枠が採択されました。本学の申請のコンセプトは、本学の学是である「学の実化」を基本指針に、博士課程後期課程学生が卓越した「考動力」を発揮して様々な社会問題に取り組み、その解決に貢献できる研究者もしくは高度専門職業人の育成を目指します。博士課程後期課程の学生には、本学が有する豊富な産学連携・地域連携および学内の様々な支援プログラムへの参画、国際会議、国際インターンシップ支援などを通じて、多様なキャリアパスを描けるよう期待しています。また、学生の選抜には、従来の研究科の枠組みを超えて優秀な学生を選抜すべく、事業統括(副学長)に加えて学長補佐、研究推進副部長、研究推進部URA、外部有識者等による審査・選抜チームを構成して、多角的な観点により選抜を行います。
 この度、本事業に関する情報や申請に関する書類などをお知らせする専用のホームページを作成いたしましたので、皆様にお知らせします。

山本 秀樹(事業統括)
関西大学 副学長
研究推進部長、社会連携部長
大学院理工学研究科・環境都市工学部 教授