
| 報告者 |
| 法学研究科 2年次 西村巧 |
| 渡航先 |
| ベルギー(ルーヴェン大学) |
| 研究活動期間 |
| 2025年11月10日 ~ 2025年11月15日 |
目的・概要
今回のベルギー訪問の目的は主に以下の二つである。
(1)ルーヴェン大学(KU Leuven)で開催されるシンポジウムへの参加
関西大学文学研究科による研究報告が行われた。また、ルーヴェン大学の学生の案内により、同大学の図書館を見学し、日本に関する蔵書や資料、図書館の歴史的背景などについて理解を深めた。
(2)1958年に開催されたブリュッセル万博の跡地でのフィールドワーク
1958年のブリュッセル万博は単なる万国博覧会ではなく、冷戦期において東西陣営が科学技術や文化を競い合う「文化外交」の舞台でもあった。今回は、その象徴として建設されたアトミウムを訪問した。
現地の様子や渡航を通じて感じたこと
1958年のブリュッセル万博は、ソ連によるスプートニクの打ち上げ成功によってアメリカの国際的な威信が低下している中で開催された。そこで、アメリカはウォルト・ディズニーと協力したパビリオンを建設し、最新式のコンピュータやカラーテレビを展示するなど、アメリカのイメージの向上に力を入れた。
しかし、今回現地を訪問してみると、アメリカ・パビリオンは廃墟となっており、当時の施設で現存するものはほとんどなくなっていた。米ソが激しく争った「文化冷戦」の痕跡はほとんど見受けられなかった。その中で、唯一現存するのが58年ブリュッセル万博のシンボルとして建設されたアトミウムである。現在、アトミウムは観光地となっており、その周辺は多くの観光客で賑わっていた。
かつては国際政治における文化的な競争を象徴した空間が、その雰囲気を失い、現在では観光地へと変容している事実は、歴史の流れを考える上で非常に示唆的であった。
今後、海外で研究活動をする関大生へ一言
今回アトミウムを訪問して、初めて「現地の空気感」を理解することができたように、特に研究対象が海外に関わるものであれば、実際に現地に赴くことは重要だと思います。このような海外での活動や交流の機会があればぜひ積極的に参加してみてください。



