報告者
東アジア文化研究科 2年次 王天恵
渡航先
ドイツ(FAU大学 ・ドイツ衛生博物館・ベルリン大学医学史博物館・森鷗外記念館・ロベルトコッホ研究所)
研究活動期間
2024年10月9日 ~  2024年10月18日

目的・概要


 今回、私はニュルンベルクのフリードリヒ・アレクサンダー大学(FAU)で開催された学会「Chinese Global History Lab@FAU 2024: Multiperspectivity in Global History—Challenges and Chances」に参加しました。また、ドレスデンのドイツ衛生博物館やベルリン大学医学史博物館を訪れ、ドイツにおける19世紀末から20世紀初頭の医学発展の歴史について学ぶ機会を得ました。さらに、ベルリンの森鷗外記念館やロベルト・コッホ研究所で研究員の方々の案内のもと、資料調査も行いました。今回の訪問は、ドイツ近代医学史の理解を深める貴重な機会となりました。

現地の様子や渡航を通じて感じたこと


 FAU大学の招待で学会に参加し、様々な国の学者と学術交流を行いました。参加者の多くが私の研究に興味を持ってくださり、意見交換を通して新たな視点を得ることができました。また、ドイツ衛生博物館やベルリン大学医学史博物館の見学を通じ、ドイツ近代医学の発展について具体的な知識を得ました。特に、ドイツ近代医学が急速に進展した時期やその中心人物についての理解が深まり、私の研究テーマと密接に関連する点に気づいたとき、大変嬉しかったです。

  ベルリンの森鷗外記念館では、ドイツ近代史研究の学者たちと密接なつながりがあることから、ドイツで学んだ日本人に関する貴重な情報を収集できました。一方、ロベルト・コッホ研究所では、Barbara Buchberger博士のご案内で施設内の博物館や図書館を見学し、またコッホの業績と日本の近代医学への影響についても学ぶ機会がありました。この交流を通じて、ドイツ医学史における重要人物の役割とその国際的な影響力を実感しました。また、Barbara Buchberger博士やHajo Frölich博士との学術的な関係を築くことができ、大変貴重な経験となりました。

今後、海外で研究活動をする関大生へ一言


 今回の渡航にあたり、私は1か月以上前から訪問先の研究機関にメールで連絡を取りました。特にコッホ研究所は関連分野の研究者に非常に協力的で、応援してくれる姿勢が印象的でした。以前、関西大学の講座で「学術活動は人とのつながりを通して広がる」ことを学びましたが、今回の経験を通じてその重要性を再確認しました。恐れずに現地の研究者と直接交流することが、学問の世界を広げる鍵となるでしょう。