考古学とは、過去の人類が残したさまざまな遺構や遺物の研究によって、人類の歴史や文化を復元する学問です。その研究範囲は、先史時代や古代に限らず、近世や近現代までも対象とします。研究の対象となる遺構や遺物は発掘調査によって得られるため、フィールドワークと出土した資料の整理・分析を基礎とした教育を重視しています。考古学研究室で研究の面白さを一緒に体験しませんか。

 授業の様子は、関西大学教育後援会が発行している会報誌『葦』2024年秋冬号 No.189に、「授業拝見」のコーナーで取り上げられました。3年生の演習(ゼミ3)の様子や学年を通じての到達目標などが書かれています。

http://wps.itc.kansai-u.ac.jp/ariku/wp-content/uploads/sites/213/2025/03/189_P32_授業拝見(井上先生)_20241128-2.pdf



 末永雅雄先生が1950年(昭和25)に関西大学講師として考古学の講義を担当され、1952年4月より教授に就任され、文学部に考古学研究室を開設されたことに始まります。
 考古学研究室ではこれまで数多くの遺跡を発掘調査し、関連研究を実施してきました。古くは、大阪府柏原市北玉山古墳から始まり、島根県隠岐島の総合調査、兵庫県川西市加茂遺跡(関西学院大学と共同)、大阪府藤井寺市高塚山、盾塚、鞍塚、珠金塚古墳、和歌山県和歌山市岩橋千塚古墳群など、枚挙に暇がありません。
 1967年(昭和42)に網干善教先生が専任講師として着任され、末永先生が所長を務める奈良県立橿原考古学研究所の所員として、奈良県明日香村飛鳥京跡や川原寺裏山遺跡、牽牛子塚古墳などの調査を実施されました。これらの調査には考古学研究室の学生も数多く参加し、極彩色壁画が発見された高松塚古墳の発掘調査にも携わっています。また、日印共同学術調査として、サヘート遺跡(祇園精舎)の調査が1986年から3年にわたり実施されました。
 1997年(平成9)に米田文孝先生が助教授として着任されました。近年では岐阜県海津市(旧南濃町)円満寺山古墳、都塚古墳や中尾山古墳(明日香村教育委員会と共同調査)、長野県伊那市老松場古墳群の発掘調査を実施しました。
 2024年(令和6)より井上主税先生が教授として着任されました。現在では、甘樫丘遺跡群の発掘調査を明日香村教育委員会と共同で実施しています。



末永雅雄

Suenaga Masao

1897年生まれ
1950(昭和25)年 関西大学文学部講師
1952(昭和27)年 同学部教授
1970(昭和45)年 退職(名誉教授)
1991年没
単著:『日本上代の甲冑』(創元社1944年)、『古墳の航空大観』(学生社1975年)ほか多数


網干善教

Aboshi Yoshinori

1927年生まれ
1967(昭和42)年 関西大学文学部専任講師
1973(昭和48)年 同学部教授
1998(平成10)年 退職(名誉教授)
2006年没
単著:『高松塚古墳の研究』(同朋舎1999年)、『佛教考古学研究』(同朋舎2000年)、『壁画古墳の研究』(学生社2006年)ほか多数


米田文孝

Yoneda Fumitaka

1953年生まれ
1997(平成9)年 関西大学文学部助教授
2002(平成14)年 同学部教授
2024(令和6)年 退職(名誉教授)
共著:関西大学日印共同学術調査団編『祇園精舎-サヘート遺跡発掘調査報告-』(関西大学出版部1997年)