法文坂の桜


正門を入って左側の坂道、通称「法文坂」は、入学式の頃には両側の桜が咲き乱れ、新入生を迎え入れるアーチのようです。

 

法文坂と中央グラウンド


現在、総合図書館や尚文館が建つ所には、キャンパス開設初期に整備された中央グラウンドがあり、法文坂を上り下りしながら、スポーツする人々が見えました。地形を利用した階段状の観客席は「段々畑」とも呼ばれ、スポーツ観戦だけでなく、授業の合間の憩いの場にもなっていました。法文坂を登りつめた高台に簡文館(当時は図書館)が見えています。

 

千里山キャンパス現存最古の建築-図書館(現・簡文館)

簡文館の旧館部分は1928(昭和3)年に建設された図書館で、現存するものでは千里山キャンパス最古の建築です。戦前期に建設された校舎で残るものは、これだけです。千里山キャンパスで初めての鉄筋コンクリート造の建物で、大学にとっての「図書館」の重要性を語っています。
1955(昭和30)年、村野藤吾によって、玄関部分に円形の建物が増築されました。

 

円形の図書館竣工(1955年)

現・簡文館の円形部分は1955年、第1学舎旧1号館とともに完成しました。竣工当初は、1階は柱だけで支えられたピロティで、目をひく円形の物体が段々畑の上部に浮かんでいるように見えます。3階は開架閲覧室として、多くの人々の学びを支えました。

 

関西大学博物館(現・簡文館)

1985年に総合図書館が開館し、旧図書館は簡文館と命名され、研究所や資料室として使われるようになり、1994年に関西大学博物館が開館しました。円形部分と旧館2階は展示室として利用されています。