研究室紹介

ナノ粒子はその優れた性質から各種分野で利用、研究されている。それは、現在および将来に渡って非常に重要な材料であり、材料部品産業、電子電気産業、通信産業、情報機器産業、化成品・医薬品産業、住宅・化粧品などの生活関連産業などの産業分野、また、化学、物理、生物などの幅広い研究分野に関係している。そして、従来の材料・部品・機器などの産業構造が融合した新しい産業分野の創成につながる可能性を持っている。

1.  ナノ粒子のサイズ分布を迅速に測る技術の開発

近年、半導体粒子汚染の問題や、自動車排出ナノ粒子による健康被害の問題から、100ナノメートル以下のナノ粒子の計測技術が非常に注目されている。気相に浮遊するナノ粒子の粒径ごとの個数濃度の時間変化を計測する技術、および粒径ごとの個数変化とその化学組成を同時に計測する技術の開発が急務とされている。そこで、ナノ粒子のサイズ分布を迅速に測る技術の開発を中心に研究している。

2. 希望のサイズのみのナノ粒子を合成する技術の開発活動内容1

工業材料として利用されるナノ粒子において、そのサイズによって特性が大きく変わることから、工業的に利用できる効率的なサイズ制御技術が絶対的に必要とされている。そこで、希望のサイズのみのナノ粒子を合成する技術を研究している。

3. 有害なナノ粒子を除去する技術の開発

健康被害の問題から自動車排出ガス中ナノ粒子を、大気汚染の問題から燃焼ガス中ナノ粒子を、高集積回路の歩留まり低下の問題から半導体原料ガス中ナノ粒子を除去する技術が切望されている。そこで、有害なナノ粒子を除去する技術の開発について研究している。

4. 機能性ナノ粒子を合成する技術の開発

ノ粒子を工業的に利用するときに要求される機能性は、粒子のサイズ、微細構造、結晶性、表面状態などによって大きく変化するため、それらを最適化できる合成プロセスを開発している。

などを研究テーマとして、新しい領域のチャレンジングな課題を遂行している。