教壇行脚No.1 大津市立富士見小学校

去る6月2日、大津市立富士見小学校でいわゆる「出前授業」を行いました。

第6学年、2クラス約70名を対象にした、総合的な学習の時間におけるキャリア教育の授業です。ご依頼いただいたテーマは「なりたい自分を見つけよう~いろいろな人の生き方から学ぶ~」です。

知らないおじさんが急にやってきて、夢とか希望とか、仕事とかについて話すのですから、子どもたちからすればたまったものではないかもしれません。事実、ゼミ生に相談したら、「大人の話を聞くくらいならキッザニアにでも行ったほうがましです」と喝破されました。

恥を忍んで「それでも」と自分を奮い立たせ、短期的な目標の先にある理念としての「夢」について語りました。私自身の人生を振り返るきっかけになったと共に、子どもたちに夢や希望を抱いてもらうことが自分の教育学の理念なのだと再認識した次第です。内容は「しくじり先生」に他ならず、反面教師としてもらうようお話しましたが、非常に楽しい時間になったことが幸いでした。5時間目のみお邪魔するはずが、つい好意に甘えて6時間目まで教室に着いて行き、子どもたちが今夢中になっているもの、コロナ禍で制約はあるが、日々の生活で楽しいと感じることを教えてもらいました。

苦しい中でも助け合い、学び合おうとするクラス作りを試みている担任の先生に心から敬意を表します。彼は私の同窓であり、大学時代は「不真面目」な学生でした。今私の目の前にいる「不真面目」な学生たちも、きっと10年後にはこうして素晴らしい先生になるのでしょう。そう思うと、彼/彼女らを「不真面目」にしてしまっている、大学というものの存在についても再考せざるを得ないような気持ちになります。