世界史専修の紹介
森本慶太研究室は、関西大学・文学部・総合人文学科・世界史専修に所属しています。森本は西洋近現代史、19~20世紀のドイツ語圏、とくにスイスの歴史を研究していますが、関大の世界史専修には私のほかに5名のスタッフが所属しており、東ユーラシア史、東アジア近世史、西アジア史、近世ロシア史、近世フランス史の専門家がいます。
関西大学文学部に入学したみなさんは、1年次で人文学とそれに属する様々な分野の学問にふれて、2年次に進む時に専修を決めます。この時、世界の歴史に興味がある人は世界史専修に進みます。世界史専修では、世界各地域(アジア、アフリカ、ヨーロッパ、南北アメリカ)の歴史や文化を総合的・多角的に学ぶことができます。西洋の歴史研究をメインにしながらアジアの歴史の知識も身につけられ、その逆もまた可能です。世界史専修では、広大な地域と数百年単位といった一個人では経験できない時空間を研究対象とし、そこで起きた歴史事象を探っていきます。みなさんは、自分自身で世界の歴史の中で興味を持った分野からテーマを選び、そのテーマを深く掘り下げて学び研究していきます。
学部ゼミについて
次に学部生対象のゼミについて紹介します。まず2年次(世界史専修ゼミⅠ/Ⅱ)では、大学で学ぶ歴史学の特徴を理解したうえで、世界史・西洋史に関する日本語の図書や論文を読み、その内容を適切にまとめて自分なりの考えを示すことに主眼を置きます。具体的には、各自で選んだ課題文献について他のゼミ生の前で発表し、全体で議論します。2年次では、春学期と秋学期で異なる教員のゼミを履修することができますので、世界史の様々な研究や考え方にふれて、自分の関心のある領域を見極めてください。
3年次への進級時には、卒業論文の執筆・完成に向けて、自分の関心にもとづいてゼミを選択します。この時に、西洋史(おもに欧米の近現代史)に興味のある人が森本ゼミに所属することになります。3年次(世界史専修ゼミⅢ/Ⅳ)では、自分の関心があるテーマに関するより専門的な研究書や論文を読みつつ、卒業論文のテーマを絞っていきます。
4年次(世界史専修ゼミⅤ/Ⅵ)では、学生生活の集大成として、卒業論文の完成を目指します。日本語の論文や研究書だけでなく、英語をはじめとする外国語の文献や一次史料にも挑戦して、過去の史実を解明し、その歴史的意義を自分なりに考察します。
過去の卒業論文
大学院ゼミについて
森本研究室では、2023年度より大学院文学研究科の博士課程前期課程で、西洋史(特に近現代史)分野の大学院生を受け入れています。大学院では、大学院生が修士論文や学術雑誌に投稿する論文の執筆指導のほか、英語やドイツ語などの外国語論文の講読を行っています。また、授業時間以外でも、合宿や学会・研究会を通じて、研究室の修了生や他大学の研究者と交流し、視野を広げる機会を提供したいと考えています。
西洋史分野で大学院進学を考えている方に特に意識していただきたいのは、学部のうちに、歴史学の考え方や、自分の研究分野で必要となる外国語(例えばドイツ史ならドイツ語、フランス史ならフランス語)について一定の能力を習得したうえで、大学院での研究テーマをできるだけ明確にしておくことです。大学院での研究は、漠然とした歴史への興味だけでこなせるものではありません。テーマに関する先行研究の把握、外国語文献や一次史料の読解、論文の書き方など歴史研究のスキルが必要であり、大学院生には指導教員と対話しながら、自主的に研究を進めることが求められます。学部時代に歴史学を専攻してこなかった方は、まず科目等履修生や研究生、あるいは学部への編入学も考慮したうえで、進学を検討するようにしてください。
以上のような事情により、学内・学外にかかわらず、大学院生としての受け入れを希望される方は、必ず事前にご相談ください。連絡先はこちらです。
入試に関する情報は、関西大学大学院の入試情報サイトからご確認ください。