関西大学 機能材料研究室 研究概要

各種材料の有するさまざまな機能の中で金属材料は強靭性、またセラミックスは耐熱性において他の材料の追随し難い分野である。しかし、金属材料において強度と靭性を両立させることは、理論的には容易ではない。すなわち、強度の向上には転位の運動を阻止する手段を講じねばならず、一方靭性の向上には転位の運動を容易にする方法が必要である。これらを両立させる方法として次のような方法が考えられるので、それぞれの項目について研究を行っている。

  1. 表面改質法による機能材の開発:基材に靭性材料を配し、表面層のみに浸炭、窒化、浸硫、金属拡散浸透、各種蒸着法などの表面処理を行い、各種機能を付与させる方法
  2. 異材接合法による機能材の開発:セラミックスと靭性の高い金属材料との接合による素形材料および機能材料への応用
  3. 粉末冶金法を応用した焼結材の調製:各種粉末作製法、メカニカルアロイング法、放電プラズマ焼結法、金属3D積層造形法等を応用した材料の開発
  4. 複合材料の調製:強度の高い繊維相やウイスカーなどを複合させたり、剛性の高い微細な第2相を分散させた材料の調製
  5. 結晶粒の微細化、とくにサブミクロンの結晶粒を有する材料の調製:従来の材料開発の主な手段であった第3元素の添加の他、種々の加工法を考慮した結晶粒の微細化法

最近の主な研究テーマ

I. 表面改質

  • プラズマを応用した表面改質(プラズマ窒化)
  • 新しいプラズマ窒化法(アクティブスクリーンプラズマ窒化法)の開発
    関西大学広報誌「Reed」の記事
  • 放電プラズマ焼結法を応用した浸ホウ、浸炭処理
  • 気相被覆法(PVD, CVD)による表面改質
  • 窒化とDLCコーティングの複合処理
  • クロムおよびケイ素複合拡散浸透処理法による耐食性,耐熱性の改善

II. 接合

  • パルス通電焼結法を応用したセラミックスと金属の接合
  • パルス通電焼結法を応用した異種金属材料の接合
  • 積層圧延接合法を応用した金属間化合物材料の調製
  • 拡散接合法を応用したセラミックスと金属との接合

III. 材料開発


プラズマ窒化装置

アクティブスクリーンプラズマ窒化の様子

断面組織

パルス通電焼結装置

パルス通電焼結の様子

プラズマCVD装置

イオンプレーティング装置

グロー放電発光分光分析(GD-OES)装置(学科共通装置) (2014年3月導入)

窒化+DLC成膜後の断面分析(最表面の炭素の濃化、Siドープ中間層および窒化層形成による窒素濃度の傾斜が定量で分析できる)

アクティブスクリーンプラズマ窒化後の断面分析(最表面に厚さ0.4µmの堆積物層、その下に窒化S相形成による窒素濃度の傾斜が定量で分析できる)

Cr-Si複合拡散浸透処理後の断面組織

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