燃ゆる太陽の調べ 霞みゆく月謳う日
まだ忘るるなかれ 現世の君の想う歌を

流さるるまま時の風に 吹かれて過ぎゆくなら
いつ頃か覚うる心も 露とまた消ゆるだろう

命響き奏でる陽の光に 誘われ夢映す花を結び
不確かなものとて 今失うまいと 胸に刻んだ彼の歌何処へ

燃ゆる太陽の調べ 霞みゆく月謳う日
まだ忘るるなかれ 現世の君の想う歌を

戸惑いの霧纏う雨に 打たれて生きゆくなら
いつ頃か空覆う帳に 道すら奪わるだろう

瞳閏い揺蕩う月明かりが 独り咲く忘れじの花を照らす
確かなものさえ 未だ失うまいと 咲き誇りし日々をまた現世に

泣き疲れた頬を伝う 夢の旋律を
心を奪われた 最後の歌詞を
今 その花に取り戻しゆく

燃ゆる太陽の調べ 霞みゆく月謳う日
まだ忘るるなかれ 現世の君の想う歌を

心に咲く想いを巡り繰る月陽に捧ぐ
その歌声に翳りなくあらんことを 忘れじの花に誓う