研究設備

材料強度班では以下に示すような設備(代表例)を使って、強度の測定からミクロ解析・力学解析まで幅広い研究を行っています。また、必要に応じて他機関の高性能装置を使うこともあります。

 ※学生向けに簡単な[説明]を付けましたので参考にしてください。

片持ち式回転曲げ疲労試験装置(YRB200)
[説明] 片持ちはりの原理を利用して丸棒に曲げ
応力を発生させ、さらにこれを連続回転させる
ことで繰返し応力(すなわち疲労負荷)を与えます。
小型引張試験装置(AGS)
[説明] 比較的小さな荷重容量(5kN)を持つ
軸引張試験機です。樹脂材料のような低強度素材
の試験に適用しています。
電磁サーボ式微小負荷試験装置(MMT)
[説明] 電磁力を利用し、小さな荷重を高精度に
制御できる試験装置です。薄板などの小型試験片
の評価に適しています。
引張試験装置(AG-5000D)
[説明] 標準的な荷重容量(50kN)を持つ軸引張
試験機です。主に金属材料の試験に適用しています
(写真:塩水循環装置を付けた様子)。
引張試験装置(AG-2000C)
[説明] 大小の試験装置を補完する容量(20kN)の
軸引張試験機です。
引張試験装置(AGX-50kN)
[説明] 標準的な荷重容量(50kN)を持つ軸引張
試験機です。高精度のビデオ式伸び計を備え、高ひずみ域
までの引張試験が簡単にできます。

電界放出型走査電子顕微鏡(JSM-7100F)
[説明] 材料表面を極めて高い倍率(~10万倍程度)で
観察できる高性能の走査電顕(SEM)です。
元素分析(EDS)、結晶方位解析(EBSD)、
反射電子検出器なども備えた多機能装置です。
走査型電子顕微鏡(JSM-6500)
[説明] 汎用SEMです。特別なトレーニングを必要としない
簡単な装置なので、低倍率での形態観察にはとても便利です。
集束イオンビーム観察・加工装置
[説明] 液体ガリウムから発生させたイオンビームにより
材料表面を削ったり観たりする装置です。
1ミクロンに満たない極小構造の造形ができます。
デジタルマイクロスコープ
[説明] 光学式なのに最大5000倍の観察も可能な
高機能スコープです。材料表面の3D形状計測や画像処理
もできるハイテク装置です。
金属顕微鏡
[説明] 小さな世界への入り口はいつもこの装置から。誰でも使える
昔ながらの光学顕微鏡ですが、現象のスケール感をつかむためには
欠かせない装置です。いろんなものを見て慣れてください。
実体顕微鏡
[説明] 0.1ミリ~1ミリ程度のものをピンセットで
扱う際に便利なスコープです。
年寄りには欠かせない装置です。
測長顕微鏡
[説明] 試験片を精密に加工するためには、精密な測長が
不可欠。ミクロンスケールで厚さ・太さを制御する
ためにとても役立つ装置です。
ビッカース硬さ試験機
[説明] 材料表面の硬さを測定することはもちろん、小さな
マーカー(圧痕)を狙ったところに付ける使い方もできます。

こちらの学外機関と連携することが多いです ⇒ 名古屋大学超高圧電子顕微鏡施設のページへ

クロスセクションポリッシャ(IB-09020CP)
[説明] 通称CPと呼んでいます。材料にアルゴンイオン
ビームを照射して、極めてきれいな断面を作り出す
装置です。主にSEM観察の前処理に使います。
イオンスライサー
[説明] CPの兄弟機ですが、こちらは極薄膜を作り出す
ための装置です。透過電顕(TEM)用のサンプルを
加工するために使用します。
ダイヤモンドホイールソー
[説明] 試験片をSEMに入れる前に小さくカットするための
装置です。大型の砥石カッターよりも高い寸法精度を
出せます。
小型管状炉(ガス雰囲気式)
[説明] 試験片を比較的高温(~1000℃)で熱処理する
ときに使います。ガスを流しながら様々な環境中で
行うことができます。
小型真空雰囲気炉
[説明] ガス雰囲気式に比べて、高温保持(~1000℃)による
表面酸化の防止に優れた炉です。
送風式恒温槽
[説明] 比較的低温下(~260℃)において時効熱処理等
を行う際に使用する炉です。
微小ドリル(Levin製)
[説明] 試験片表面に微小な人工欠陥を導入する際に
使います。髪の毛太さ程度の径(50ミクロン)を使う
こともあります。
マイクロ電子天秤
[説明] 最小表示1マイクログラム(1/100万グラム)の超精密
天秤です。環境の影響による素材のわずかな
重量変化も逃しません。

有限要素解析ソフト(ABAQUS)
[説明] 構造モデル(2D/3D)を作り負荷を与えれば、
応力・ひずみ等を数値的に計算できます。
デジタルイメージ相関解析ソフト(DIPP strain)
[説明] 試験片表面に付けた細かいマーカーの位置変化を
画像処理により数値化する(ひずみに変換する)
ことができます。
結晶方位解析(OIM analysis)ソフト
[説明] SEMによって得た結晶方位データをさまざまな
パラメーターを使って解析するためのソフトです。
SEM画像3D化ソフト(MEX)
[説明] 視差の異なるSEM画像から3D画像を合成し
凹凸状態を解析できるソフトです。