先端高分子化学研究室の宮田先生,界面化学研究室の川﨑先生との共同研究の論文が発表されました。
金をナノサイズにした金ナノ粒子は,赤色をしていたり,還元反応の触媒として機能したり,バルクの金とは異なった性質を示します。今回の論文では,金ナノ粒子に重合性基を修飾した金ナノ粒子モノマーを共重合させた下限臨界溶液温度(LCST)型の温度応答挙動を示すポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)ゲル微粒子を調製して,金ナノ粒子のサイズと触媒活性との相関を検討しました。温度を上げるとPNIPAAmが疎水的になって,基質が金ナノ粒子都反応できなくなり,反応が止まります。一方,温度を下げると基質が金ナノ粒子と反応できるようになり,温度によって金ナノ粒子の触媒活性のon-off制御ができます。また,この触媒活性は,金ナノ粒子の大きさによって変化することも明らかにしました。
論文情報
Palida Pongsanon, Akifumi Kawamura, Hideya Kawasaki, Takashi Miyata, Gels 2024, 10, 288.