上限臨界溶液温度(UCST)型の双性イオンポリマーを用いて設計した,低温でゲル状態に,高温でゾル状態に変化する温度応答性ゾル−ゲル相転移ポリマーに関する論文がGels誌に掲載されました。スルホベタインポリマーはUCST型の温度応答性を示しますが,生理的イオン強度環境下では温度応答挙動を示さなくなります。今回,4級アンモニウム塩と硫酸塩とを併せ持つサルファベタインポリマーがポリエチレングリコールの両末端から伸長されたトリブロックコポリマーを新たに合成して,生理的イオン強度環境下におけるUCST型のゾル−ゲル相転移に成功しました。この論文は,2021年度修了生の高橋亮吾さんの研究成果です。
論文情報
Akifumi Kawamura, Ryogo Takahashi, Takashi Miyata, Gels 2024, 10, 288.