12月23日(月),地盤系(地盤環境工学研究室ープロジェクトマネジメント研究室ー地盤防災工学研究室)合同で卒業論文の中間発表がありました.
4回生の皆さん,発表お疲れ様でした
当研究室からは以下のテーマで発表がありました.
●液状化地盤中の埋設管路の動的挙動に関する1G場模型実験(田内)
→下水道などの地下埋設物のライフラインは,被災後の都市機能の回復にとって非常に重要ですが,耐震化等遅々として進んでいません.本研究は,地震動の振動継続時間と埋設管の浮き上がり量の関係を明らかにすることを目的としています.
●建物の液状化による沈下・傾斜挙動に関する数値解析(丸岡)
→液状化が発生すると,建物が不同沈下を生じることがあります.この要因の一つとして,隣接した建物の影響が示唆されています(FSFI).本研究では,千葉県浦安市(2011年東日本大震災)を対象として建物が3棟隣接している場合の相互作用について検討します.
●有限要素法と粒子法を融合した大変形解析手法(畑中)
→インドネシアのスラウェシ島地震(2018)では,パル市で地震動に伴った大規模な地盤流動が発生しました.このような被害抑制のため,地震時の斜面(緩斜面)の挙動を数値解析により検討する必要があります.本研究では,有限要素法と粒子法(SPH)それぞれの強みを生かし,2つを融合した大変形解析により大規模側方流動の再現を試みるものです.
●模型実験における高粘性流体を用いた不透水層のモデル化(宮崎)
→液状化に関する実験は,これまでにも多数実施されてきました.しかし,現実環境では地表面は排水条件ではない場合がほとんどであるのに対し,従来は排水条件として行われているものが多いです.本研究は,高粘性流体を活用して液状化模型実験における部分的排水条件(partially-drained)の制御することを目標としています.
●砂の原位置密度試験におけるLiDARを用いた体積計測法の検討(原岡)
→従来の土の密度試験は砂置換法やRI測定ですが,試験の煩雑さや測定方法の習熟などいくつかの課題があります.本研究は,iPad Proに搭載されているLiDARを利用することで,専門技術者ではなくても簡単に土の体積を精密に測定できる方法の確立を目指します.
●コンクリートスラッジ粉による地盤改良法に関する実験的研究(飯田)
→残コン戻りコンの発生は,生コン工場では大きな負担となっています.本研究では,このコンクリートを粉状にしたコンクリートスラッジと高炉スラグを粘土に配合することで,配合粘土の性質を把握します.コンクリートスラッジの粘土強度への影響を確認し,地盤改良への応用の検討を試みます.
●ダイレイタンシーに伴う拘束圧増加効果を取り入れた短杭基礎に対する実験・解析的考察(戸井)
→杭基礎は引き抜き抵抗力が大きいですが,これはダイレイタンシーによる拘束圧増加に起因すると考えられています.本研究は,ダイレイタンシーによる拘束圧増加効果について,粒子の配置や微視的な挙動を考慮して検討します.
●微動H/Vスペクトルを用いた機械学習による地盤構造推定(栃尾)
→微動探査から簡易的に地盤種別を分類する方法としてH/Vスペクトルがあります.本研究では,このH/Vスペクトルを用いて観測した地点の地盤構造を推定する方法を検討します.機械学習により,H/Vスペクトルから地点ごとの地盤構造の推定を行います.

発表の様子
今年も,もうあと数日で終わりですね,,,
卒論発表までは,残り1月半?くらいとなりました.1月からまた,卒論完成にむけて頑張っていきましょ~~!
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2024年度12月 地盤系合同中間発表会
12月23日(月) 13:30 – 17:30
3401教室