腐食劣化構造物の合理的な補修補強法に関する研究

鉄筋が腐食したコンクリート構造物に対する補修補強についての研究を進めています。従来よりも簡易かつ安価であり,より合理的な補修補強法の開発ならびにその効果検証を,実験と解析の両面から検討しています。
【関連論文】
- 上田尚史,下村華子,佐藤靖彦,尾崎允彦:CFRPストランドシートによる腐食した鉄筋を有するRCはりの補修補強効果に関する基礎的検討,構造工学論文集,Vol.70A,pp.???-???,2024.3.
- Ueda, N., Shimomura, H., Sato, Y., Ozaki, M.: Study on Hybrid Strengthening for RC Beams Deteriorated by Rebar Corrosion, Proceedings of 11th International Conference on Fracture Mechanics of Concrete and Concrete Structures, 2023.9.(DOI: https://doi.org/10.21012/FC11.092352)
【外部資金】

タイ国におけるレジリエンスの強化のための道路と橋梁のライフタイムマネジメント技術の開発:防災部門(分担),2020-2026.
繊維補強コンクリートの構造利用に関する研究

繊維補強コンクリートを構造部材として使用するための研究を進めています。繊維補強コンクリート部材の構造特性や劣化に対する抵抗性などを,実験と解析の両面から検討しています。
【関連論文】
- 利キホウ,上田尚史,高谷哲,佐々木亘:環境条件の違いが鋼繊維の腐食に及ぼす影響に関する実験的研究,コンクリート年次論文集,Vol.45,No.1,pp.880-885,2023.7.
- 上田尚史,安福駿平,利キホウ:鋼繊維が鋼繊維補強コンクリートのひび割れ部における鉄筋腐食に及ぼす影響に関する基礎的研究,材料,Vol.72,No.4,pp.286-292,2023.4.
- 中道優太,上田尚史:R/FRC部材の付着挙動に及ぼす引張軟化特性の影響,コンクリート工学年次論文集,Vol.43,No.2,pp.319-324,2021.7.
- 中道優太,上田尚史:かぶりの違いがひび割れた鋼繊維補強コンクリート中の鉄筋腐食に及ぼす影響に関する実験的研究,コンクリート構造物の補修・補強・アップグレード論文報告集,Vol.20,pp.51-56,2020.10.
- 中道優太,三谷一真,上田尚史:ひび割れを有する鋼繊維補強コンクリート中の鉄筋腐食の評価,コンクリート構造物の補修・補強・アップグレード論文報告集,Vol.19,pp.193-198,2019.10.
- 中道優太,上田尚史:繊維補強コンクリートの配合設計法に対する余剰ペースト理論の適用性に関する基礎的研究,コンクリート工学年次論文集,Vol.41,No.1,pp.299 -304,2019.6.
- 厳樹光,上田尚史:粗骨材を混入したSHCCの流動性と力学特性に関する基礎的研究,コンクリート工学年次論文集,Vol.40,No.2,pp.1213-1218,2018.6.
- Yongxing Zhang, Naoshi Ueda, Hikaru Nakamura, and Minoru Kunieda: Behavior Investigation of Reinforced Concrete Members with Flexural Strengthening Using Strain-Hardening Cementitious Composite, ACI Structural Journal, Vol.114, No.2, pp.417-426, 2017.3.
- 藤村将治,上田尚史:FRCCのひび割れ面におけるせん断伝達特性に関する研究,コンクリート工学年次論文集,Vol.38,No.2,pp.1333-1338,2016.6.
- Yongxing Zhang, Naoshi Ueda, Hikaru Nakamura, Minoru Kunieda: Numerical approach for evaluating shear failure behavior of strain hardening cementitious composite member, Engineering Fracture Mechanics, Vol.156, pp.41-51, 2016.5.
- 上田尚史,Phamavanh Kongkeo:繊維補強セメント系複合材料のせん断伝達モデルに関する解析的研究,コンクリート工学年次論文集,Vol.37,No.2,pp.1117-1122,2015.6.
- 上田尚史,谷口拓峰,鶴田浩章:マトリクスと繊維の違いがFRCCはりのせん断破壊挙動に及ぼす影響に関する実験的研究,コンクリート工学年次論文集,Vol.36,No.2,pp.1147-1152,2014.6.
【外部資金】

繊維補強コンクリートの合理的な設計に資する評価法の提案:若手研究(B)(代表),2013-2015.
内部膨張反応が生じたコンクリート構造の性能評価に関する研究

アルカリシリカ反応(ASR)やエトリンガイトの遅れ生成(DEF)により変形やひび割れが顕在化したコンクリート構造物の安全性や耐久性について研究を進めています。材料の力学特性の変化が構造物としての性能にどのように影響するのかを実験と解析の両面から検討しています。
【論文リスト】
【外部資金】

微視-構造連成破壊力学に基づく劣化したコンクリート部材のせん断抵抗機構の実証:基盤研究(B)(分担),2023-2025

ASRが生じたPC部材の構造性能評価に資する劣化状態の定量化に関する研究:基盤研究(C)(代表),2020-2022

DEFによる化学膨張を受けたRC部材の構造性能評価:基盤研究(C)(分担),2020-2022

ラマン分光法を用いた骨材のASR反応性およびASR残存膨張量の評価方法の開発:基盤研究(B)(分担),2019-2021

微視-構造連成破壊力学に基づく劣化したコンクリート部材のせん断抵抗機構の解明:基盤研究(B)(分担),2019-2021
部材詳細の設計と照査の高度化に資する研究

鉄筋コンクリート構造における鉄筋配置等に対する照査法について研究をしています。従来の設計においては前提条件とされている各種の事象に対して、照査することにより合理的な設計へとつながる技術や、当該箇所に劣化が生じた場合の安全性を評価するための方法などについて、実験と解析の両面から検討しています。
【関連論文】
【外部資金】

耐荷機構に基づいた重ね継手の強度評価式の提案:基盤研究(C)(代表),2024-2026

コンクリート部材端定着部の鋼材腐食による変状把握と定着性能評価手法の確立:基盤研究(B)(分担),2024-2026
カーボンニュートラルに資する研究

コンクリート工学のシミュレーションの高度化に資する研究


V&Vに基づくコンクリート構造物の新しい評価体系の構築とその社会実装に向けた検討:基盤研究(B)(分担),2020-2022