研究室紹介


「研究の楽しさをとことんまで満喫できる」そんな研究室をめざしています。葛谷の昇任に伴い、2018年4月に機能性高分子研究室より独立するかたちで設けられました。教員の主担当はバイオ分子化学コースで、応用化学コースからの配属枠は最大2名までになるようにしています(実績:2016年度より5年連続1名配属)。

充実した研究設備

このグループの研究領域は化学にとどまらず、ナノテクノロジーやバイオテクノロジー等、多岐に渡っています。そのため、使用する研究機材もかなりの種類が必要となってきますが、幸いなことに、研究室所有の機材と学科共通の機材をあわせれば、ほぼ足りないものは無いほど恵まれた環境が整っています。学科共通の電子顕微鏡(TEM、SEM)に加え、研究室が管理する複数台の原子間力顕微鏡(AFM)や全反射蛍光顕微鏡(TIRFM)など、分子を直接「観る」ことができる最新鋭の観察装置が特に充実しています。2020年度には科研費・学術変革領域研究(A)「分子サイバネティクス」の「単分子観察拠点」が当研究室に設置されることとなり、光の回折限界を超えた解像度で観察できる超解像顕微鏡(SRM)機能を持つスピニングディスク型共焦点顕微鏡(SDCM)が導入されました。また、有機合成から細胞培養、はては動物実験まで、研究テーマにあわせて自由に取り組むことができます。

使用できる研究機材

豊富な対外発表の機会

上記の様にグループの研究領域が複数の学会にまたがっているため、学生の学会発表の機会も非常に豊富です。修士までの3年間で、多い学生は十数回の学会発表をこなしています。最近では、ポスター賞をはじめとする学生発表賞の受賞例も、国内学会、国際学会を問わず、増えてきました。化学・物質工学専攻で最も優れた研究業績を残した修了生に授与される「化学・物質工学専攻 進歩賞」や最も優れた学業成績に贈られる「化学・物質工学専攻 紫紺賞」も、多数の受賞者がこのグループから生まれています。

研究室学生の受賞歴

幅広い研究交流

他大学、海外の研究者との共同研究も積極的に行っているため、研究者、学生の交流が盛んです。プロジェクトによっては、毎月、日本全国にちらばる共同研究先と英語も交えながらテレビ会議を行っています。招待講演等で外部の研究者がグループを訪問する際には、各学生が自分の研究テーマについて説明したあと、世界の第一線で活躍するプロの研究者と(相手によっては英語で)1:1でディスカッションできる機会を設けています。海外の研究室との間で、学生の交換派遣もこれまでに何度も行っています。

学生の派遣・受入実績

国際生体分子デザインコンテスト(BIOMOD)

2011年にボストンのハーバード大学ではじまった、「分子を使ったロボコン」とも言える「国際生体分子デザインコンテスト(BIOMOD)」に、毎年このグループの4年生がチームを組んで参加しています(2016年からはカリフォルニア州立大学サンフランシスコ校で開催)。初年度はProject Awards 金賞、Best Presentation Award 第2位、分子ロボットコンテスト初代チャンピオンの三賞を獲得するなど、東大をはじめとする世界の有名校がひしめく中でも大活躍でした(マイナビニュース記事)。その後は少々苦戦していますが、出発直前の学園祭を思わせる追い込みと、海外の大学に乗り込んで、世界から集まった会場を埋め尽くす大学生の前で英語で発表するという滅多にできない経験は、学年を超えたグループ共通の楽しい想い出になっているようです。

これまでのBIOMOD戦績

研究室行事

研究室のレギュラーな行事としては、毎週土曜日の午前中に全員参加で行っている「研究室セミナー」と、5人前後のテーマグループに分かれて週1コマずつ行っている「週報会」の2種類があります。研究室セミナーでは、研究発表と文献紹介を毎週各2名ずつ、構成員全員にそれぞれが半期に一度まわってくるように行っています。レジメ、スライドの作成をはじめとしたプレゼンテーションの力をつける目的ももちろんありますが、質問する力、科学的な議論をリードする力といった「発表を聞く側の能力」を伸ばすことも、それ以上に重視しています。週報会は、フォーマルな研究室セミナーよりもリラックスした雰囲気のもとで、テーマグループのメンバーの進捗報告をより詳細に検討することを目的に、教員の参加不参加と関係無く、週1回自動的に開催しています。各自の実験ノートを参加者全員でのぞき込みながら、わいわい研究成果を議論していきます。
学期の終わりには、構成員全員がその学期の進捗状況をまとめる「半期報会」を行います。研究室は授業期間とは関わりなく基本的に平日は全日開室、祝日は授業日であってもカレンダー通り休日です。

研究室年間行事

OB・OGの就職先

卒業生の進路は極端に偏ることなく、様々な業界に就職しています。やはり修士になると、素材メーカーが多くなるようです。

これまでの就職実績

2018年度からは、実務家として活躍する研究室OB・OGを、大学のゲストスピーカー制度を活用して半期報会にあわせて年に一度お招きし、講演会を開催しています。

これまでのゲストスピーカー